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第1回もっと知ろう、生け花、花材講座
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│ 第1回 もっと知ろう生け花、花材講座 │
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(有)長良園芸 安 藤 正 彦
<日 時> 平成17年6月25日(土) 午後1:30~3:30
<場 所> 岐阜県立国際園芸アカデミー
<テーマ> 切り花が携える、情報の数々
■花に詳しくなる為にはまず「植物の名前を知る」
○自分の目で、色々な季節に花を見る。
<植物園> 東山植物園、浜松フラワーパーク、京都府立植物園、 小石川植物園、兵庫フラワーセンター、六甲高山植物園、
<テーマパーク> デンパーク、花フェスタ記念公園、牧歌の里、
<イベント> 東京ドーム洋蘭展(東京ドーム)、名古屋ランとガーデニングショー(名古屋ドーム)、バ ラとガーデニングショー(西武ドーム),
<山歩き> 伊吹、白山、藤原岳、木曽駒ヶ岳、
<海外> キューガーデン(イギリス)、ウイズレーガーデン(イギリス)、ブ ッチャードガーデン(カ ナダ・ビクトリア)、バンデューセン・ボタニカガーデン(カナダ・バンクーバー)、キューケ ンホッフ(オラ ンダ)、
<海外のフラワーイベント> エラズリー・フラワーショー(NZ オークランド)、チェルシーフラワーショ ー(イギリス)、ハンプトンコート・フラワーショー(イギリス)、フロリアード(オランダ)、 IGA(ドイツ)、
○花の名前を調べる。
・図鑑:牧野新日本植物図鑑(北隆館)、日本花名鑑・NO1, No2、No3(アボック社)、 Exotica (Roehrs Company USA),
・辞典:園芸植物大辞典1~6刊(小学館)、朝日園芸百科1~10刊(朝日新聞社)、 園芸大百科事典 1~12刊(講談社)、植物の世界1~15刊(朝日新聞社)、A-Z GARDEN P LADORLINGKINDERSLEY London),
A-Z園芸植物百科事典(誠文堂新光社)
HORTUS THRD (COLLIER MACMILLAN PUBLISHERS London)
・雑誌:趣味の園芸(NHK出版)、THE GARDEN(RHS London)
サカタのタネ友の会(サカタのタネ)、タキイの会(タキイ種苗)
・その他:園芸植物名の由来(東京書籍)、花の文化史(東京書籍)、日本植物記(東京書籍)、花の歳
時記(読売新聞社)、植物百話(朝日新聞社)、植物の世界(学生社)、花おりおり(朝日新聞社)
・インターネット検索
○花が目にとまるようになる。
最初は意識的に花を覚えようと努力すると、少しづつに回りの花が見えてくる。
■花の名前について。
○名前の根拠は色々。
<通称名> ホクシャ(フクシャ)、イリス(アイリス)、ポリアン(プリムラ ポリアンサ)
<花屋名> グラ(グラジオラス)、ベゴ(ベゴニア)、マム(菊)、
<地方名> エーケン(ヒゲナデシコ)、アメリカソウ(百日草)、サビタ(ノリウツギ)
<属 名> ヘリクリサム(ヘリクリサム ペテオラレ)、ハイドランジア(西洋アジサイ)、ロードデンドロン(西洋 シャクナゲ)、プリムラ(サクラソウ)、
クレマチス(クレマチス属の園芸種)
<種 名> ムルチコーレ(クリサンセマム ムルチコーレ)、ペレジー(スターチス ペレジー) 、ダニア(アフェランドラ ダニ ア)、オブコニカ(プリムラ オブコニカ)、
<品種名> カサブランカ(ユリ)、ピーターソン(ベゴニア)、岩手乙女(リンドウ)、 サマーキャンドル(クロサンド ラ)、
<英 名> ダステーミラー(白妙菊)、クリスマスローズ(ヘレボラス ニーガー)
デイジー(ヒナギク)、ホリー(柊)、
<ブランド名> デンマークカクタス(シャコバサボテン)、サフィニア(ペチュニア)、カリフォルニアローズ(八重咲イ ンパチエンス)、
<漢 名> 薔薇(バラ)、石竹(ナデシコ)、天竺葵(ゼラニューム)、虞美人(オリ エンタルポピー)、雁 来紅(葉ケイトウ)、万年青(オモト)、万寿菊(マ リーゴールド)、牡丹(ボタン)、芍薬(シャ クヤク)、睡蓮(スイレン)、茉莉花(マツリカ)、楓(フウ)
○通称名として使われている名前が複数ある場合がある。
花月(金の成る木)、幸福の木(ドラセナ・マッサン)、シルクジャスミン(月橘)、
クロコスミア(モントブレチア)、セラスチューム(夏雪草)、ガウラ(白鳥草)、 ヘウケラ(ツボサン ゴ)、秋明菊(貴船菊)、マートル(祝いの木・銀香梅)
○名前の文字が間違って通用してしまったもの。
石楠花、楓、山茶花、西洋柊、夜香木(イエライシャン)、大根草(西洋大根草)、 雲間草(西洋雲間 草)、沙羅双樹(夏椿), 菩提樹(インド菩提樹)
○植物の名前に託されるもの。
願い、夢、縁起、を託す。 千両、万両、金の成る木、幸福の木、
命名者の個人的「思い」 ミセスクミコ、ハイドランジア・オタクサ、
独占的に販売したい。 サフィニア、テルスター、タピアン、
○印象に残る名前。
見返り草、忘れな草、都忘れ、蟻通し、撫子、雛菊、誰故草(タレユエソウ)、一人静、
○名前の語源。
ジュリアン(ジュエリー+ポリアン)、サフィニア(サーフ)、ビオラ(楽器のビオラ)、ス ミレ(墨入れ)、パンジー(パンセ)、カマツカ(鎌の柄)、ナナカマド(七度釜戸)、 シクラメン(サイクル+アーメン)、アジサイ(アズ+アイ)、プリムラ(プリマ)、ハイドランジ ア(ハイドロ)、デイジー(デイズ+アイ)、コブシ(拳)、スズカケの木、スズカケソウ(山 伏の鈴掛)、ビナンカズラ(美男葛)
○名前の意味
ノースポール(北極点)、サザンクロス(南十字星)、ウツギ(空木)、ペーパーカスケ ー ド(紙片の滝)、ポーラーベアー(北極熊)、フォレスト・ファイアー(森の火事)、 アイスバーグ(氷山)、シューティングスター(流星)、マスカレード(仮面舞踏会)
○切り花売り場に見る花の名称
シベリア、キノブラウン、ゴンスケ(ウスゴ、ウスノキ)、ギンメ、バンブー(ミリオンバ ンブー)、ライデン(雷電木、ナナカマド)、利休草、ピンポン菊、ゲイラックス(Galax urceolata イワウメ科)、カスミ、ゴット(Dracena godseffiana ユリ科)、ピットストラム(Pittosporum GARNETTII トベラ科) 、美女柳(ハクロニシキ)、
○花言葉(西洋の文化)
トルコからフランスへ、
手紙などであからさまに伝えるのではなく、花に言葉を託して、気持ちを伝えた。
個々の花に付けられた花言葉は特定のものではなく、国の違いなどにより、意味は多様 である。故 に、花のイメージと贈る人に気持ちが一体であれば良い。
日本では詩歌に花(植物)の名前を取り込んで、それに気持ちを重ね合わせた。その為、 花を贈る習 わしはなかった。
■どのような進化の過程を経てきた植物なのか。
○植物の進化に伴うグループ分け
菌類(菌植物門)、藻類(紅藻、褐藻、緑藻、輪藻の3門)、苔類(苔植物門)、シダ 類(羊歯植物 門)、裸子植物(裸子植物門)、被子植物(被子植物門)、
○学名(属名・種名)、に進化の過程が反映され、植物が特定できる。
門、綱、目、科、属、種、
○種名の語源に込められた意味。
アコーリス(acaulis ・無茎の)、アモエナ(amoenus・愛すべき)、アングステフォーリア(angustifolius・細葉の)、 アヌス(annus・1年性の)、アズレア(azureus・淡青色の)、カエルレア(Caeruleus・青色の)、カーデナル (cardinalis・緋紅色の)、コロナータ(Coronatus・花冠のある)、グラシリス(gracilis・細長い)、ヒュミリス (humilis・ 低い)、プロフュージョン(Profusus ・這う)、モンタナ(montanus・ 山地)
○学名は分類学と共に進化する。
オステオスペルマム属(デモルフォセカ属)、ボタン科(キンポウゲ科)、コルデリー ネ・オーストラリス (ドラセナ・インデビサ)、パイナップル科(アナナス科)、
■植物の持つ偉大な能力。
○ 同化作用による酸素の放出、
○ 食物としての役割
○ 空気や水の浄化、
○ 二次代謝産物(クラーレ)
○ 緑の癒し効果、
■個々の植物が携える、その他の情報.
○原産地の違いにより植生を知る。
①暑さ、寒さに強い (日本、朝鮮半島、中国、南アメリカ、北アメリカ)
クレマチス、アジサイ、菊、宿根ヒマワリ、
②暑さに強く、寒さに弱い. (東南アジア、中アフリカ、熱帯アジア、ポリネシア,
中央アメリカ)
ハイビスカス、トレニア、コチョウラン、ポインセチア、ランタナ、マリーゴールド、
③暑さを嫌い、寒さに強い (ヒマラヤ、カシミール、雲南)
メコノプシス、ハンカチノキ、ノモカリス、
④厳しい暑さ、厳しい寒さを嫌う (南アフリカ、オーストラリア南部・ニュージーラン ド、北アフリカ、地中海地方、南欧州、北アメリカ西海岸)
クンシラン、マーガレット、サイネリア、サザンクロス
⑤乾燥を好み、暑さ、寒さに強い (小アジア、西アジア、中近東)
チューリップ、ヒアシンス、ピラカンサ、ナシ、
○固有の草姿、樹姿の特徴
ロゼット、クッション、這い性、直立性、蔓性、樹高(亜低木、低木、中木、高木)、 株立ち、地下 茎、木立ち性、グラス類、多肉、コニファー、
○異なった「ライフスタイル」
春植球根、秋植球根、宿根性(多年草)、春蒔1年性、秋蒔1年草、2年性、
○植物が生き残る為に得た特性。
根酸、デッドセンター、雑種性、雑種強勢、菊の冬至芽、ラン菌、
自家不和合性、雌雄異株、自殖性、閉鎖花、苔の耐陰性、アレロパシー、
○有毒物質を含む。
アセビ、ネジキ、コバイケイソウ、クリスマスローズ、ジキタリス、レンゲツツジ、 カルミア、アデニューム、トリカブト、ケマン、キョウチクトウ、デーフェンバッキ ア、スズラン、
○特徴的な花色
・真っ赤(ゼラニューム、リーガースベゴニア、バラ、ペチュニア、デイジー、)
・鮮 青(ネメシア・ブルージム、ムスカリ、ワスレナグサ、アガパンサス)
・黒 (黒竜、パンジー、タチアオイ、椿、黒百合、)
○人為的に開花調整がされる
・冷蔵処理 チューリップ、スイセン、ムスカリ、百合、ボタン、コチョウラン、
・日長処理 菊、リーガースベゴニア、ポインセチア、シャコバサボテン、トルコ桔梗、リンドウ、
・ホルモン処理 シクラメン、スパテフィラム、グズマニア
○どのような繁殖方法により生産されたか。
栄養系 株分け 宿根草各種
挿し木 ミニバラ、カランコエ、ポインセチア
接ぎ木 バラ、椿、ボタン、果樹(柿、梨、梅、他)、ライラック
メリクロン シンビジューム、コチョウラン、カスミソウ、
球根 ダリア、チューリップ、ユリ、
実生系 固定種 アサガオ、ヒマワリ、
F1種 ペチュニア、パンジー、葉ボタン、ベゴニア・センパ
○特許(パテント)の付いた植物は勝手に殖やし販売ができない。
カランコエ、ポインセチア、アジサイ、ペチュニア、ゼラニューム、日々草、バラ、
○ホルモン剤が使用されている。
・開花促進剤 ベンジルアデニン シクラメン
ジベレリン スパテフィラム
エチレン グズマニア、
・矮化剤 サイコセル ハイビスカス、ムクゲ
B-ナイン パンジー、菊、ユーリオプスデイジー
スミセブン 椿、葉ボタン
バウテー 葉ボタン
■故事来歴を知る
長い世代交代を経て命を受け継ぎ今がある植物は、人類との歴史でもあった
<アオイ>
徳川家、葵の御紋は「フタバアオイ」でカンアオイの仲間。フヨウなどのアオイ科のアオイ(タチアオイ等)ではない。
<オトギリソウ>
ビヨウヤナギやヒペリカム・カリシナム等はオトギリソウ科の植物。
その昔、仲の良い、鷹匠の兄弟がいた。彼らは鷹が傷ついた時、密かに採ってきた草を傷口に付け直した。それは誰も知らない秘密の草であった。ある日、弟がこのような事は独り占めしておく事ではないと、人に教えた。それを知った兄は大いに怒り弟を殺してしまった。その草に付けられた名は「弟切草」。今日でも薬草として使われている。
<オダマキ>
しずやしず しずのおだまき繰り返し
むかしを今になすよしもがな
と、謡いながら、伊豆、修善寺において、静御前が源頼朝の前で踊った、
語源 オダマキ ← ウダマキ ← イトマキ
<シペラス・パピルス>
古代エジプトで紙の代わりに使った パピルスがペーパーに
<ムラサキ>
むらさきの におえるいもこ にくくあらば
ひとずまゆえに われこいめやも 天武天皇
ムラサキは万葉の時代から、薬用、染料として大変に珍重され
野に出て「薬猟」が行われた、と言われる。
<ミヤコワスレ>
承久の乱の後、佐渡に流された、順徳天皇が寂しい日々をお過ごしになっていた折りに、 庭に咲いていたこの花を見て「しばし、都を忘れることができた」言われた。
<秋の七草>
ハギ(萩)、オバナ(ススキ)、クズ(葛)、ナデシコ(撫子)、オミナエシ(女郎花)、 フジバカマ(藤袴)、キキョウ(桔梗・朝顔)
あきののに さきたるはなを およびおり
かずかぞうれば あきのななくさ 山上億良
<テッセン>(鉄線)
クレマチスの1種であるテッセンは古く、中国から渡来した。中国名は「鉄線蓮」で蓮 の文字が付く。
1631年に創建された京都、妙心寺の天球院襖絵に狩野山楽、山雪、親子により見事 に画かれている。
これは施主である池田光政がただの蓮ではなく、蓮の文字のついたテッセンを画く事に より菩提を弔ったのではないかと言われている。
Posted by nagara at nagara : 20:59