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■た行の植物リスト

た行の植物

2006年10月 1日

06年 10月のガーデンプランツ

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ガーデンセンターおすすめ/06年10月ガーデンプランツ

ツルコウジ(蔓柑子) Ardisia pusilla 本州中部以西に自生    ヤブコウジ科
○セールスポイント
ヤブコウジ、万両、カラタチバナは江戸時代からもてはやされ、多くの園芸種を生んだ。ところが同属種でもう1種あったが今日まで誰も見向きもしなかった。茎は這いながら勝手に伸び、葉縁は切れ込みが入り荒々しい。秋に実が着け、冬に赤熟、艶があり美しい。

○付き合い方
庭木の下などに地植えも出来るが、5~6号の浅鉢か4~5号で和風の深鉢に植えるのが良い。茎は蔓性で鉢の中でまとまりにくいがやや深植えにして茎を固定させる。それでも株の形が乱れるが、その荒々しさが自然な風情で魅力。春になったら外に出すが、直射光と風通しを嫌う。    


センニンソウ(仙人草)   Clematis terniflora  
         北海道南部以南、朝鮮、中国、台湾に自生      キンポウゲ科
○セールスポイント
秋、草むらの中で白い小花が群がって咲いている。センニンソウである。園芸種として栽培される事はなかったが、クレマチスの繁殖用台木に使われた。原種系クレマチスが人気の今日、是非本種にもスポットを当てたい。花は4弁の十文字咲き。夏も鮮緑色の羽状複葉も魅力。

○付き合い方
株元が日陰になり、いつも適度な湿り気のある場所に地植する。樹勢が旺盛な為、草花や低木を覆ったり、樹木に絡まって登ったりする。不用な枝を切り捨て、残った枝をトレリスやフェンスに誘引する。鉢植えは10号位の深鉢に1m以上の高さのアンドンを立て巻き付ける。


カリガネソウ(雁草)  Caryopteris divaricata 日本全土、朝鮮、中国に自生                                   クマツズラ科
○セールスポイント
丈夫な宿根草、数年すると株は径1m、背丈は1m以上の大株になる。その先端部に青い小花が多数、穂状に咲く。花型が面白い。シベは上方で弧を描くようにカールし、花は逆立ちをしているよう。その花型は何故か遠いアフリカに自生する別属のブルーエルフィンに似る。

○付き合い方
半日陰か日当たりであまり乾燥しない場所に地植えする。株は大きくなり存在感がある為、コーナーなど目立つ場所がおすすめ。花型がユニークな為、5号程度の鉢で仕立てるのも良い。その場合、夏前に一度切り戻しをすると適度な背丈で花がつく。茎葉は悪臭を放つため注意。

ハナシキブ(花式部)  Caryopteris clandonensis 園芸種    クマツズラ科
○セールスポイント
ダンギクの個体変異種ではない。20世紀初頭、ダンギクとC, mongholicaとの種間交雑が英国において行われ、本種など、多くの園芸品種が作出された。その数種は庭園を飾る価値ある花木として英国で高く評価。その特色は茎は木質化しやや横に広がり、葉は銀色を帯びる。


○付き合い方
鉢植えを秋に購入し花が終わったらそのまま屋外に置き春を待つ。3月頃、一回り大きめの鉢に植え替える。その時、枝先を1/2から2/3位切り戻し、肥料を与える。又、地植えができるようであれば、花が終わった時点で庭におろす。その場合も切り戻しは3月まで待つ


アンデスの乙女(別名:ハナセンナ) Cassia corymbosa ブラジル、アルゼンチン原産                                     マメ科
○セールスポイント
秋は実物と紅葉の季節。花木は少ない。そんな思いに反し、葉は秋でも鮮緑色、樹高2~3m、半球状の樹を覆うように鮮黄色の花が咲く。寒さが心配だが岐阜市で地植えが出来る。渡来は新しいのか牧野植物図鑑にはない。しかし戦前には渡来しハナセンナの和名が付く。

○付き合い方
数年前から「アンデスの乙女」の名で小鉢仕立てにされたものが大量に流通するようになった。そのまま鉢植えにして育てても花の美しさは分からない。そして冬に寒さで枯らしてしまう。地植えで育てて欲しい。地植えならば寒さにも耐え、秋に華やかに咲く花を見て誰もが感動する。

Posted by admin at nagara : 09:50

2006年7月28日

トミズレンブ、ススランノキ、ヒモゲイトウ、ダイアモンドフロス、ムクナ・ベネッチー

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ヒモゲイトウ(紐鶏頭)     Amaranthus caudatum 南アメリカ原産 ヒユ科
○セールスポイント
花壇の背後で背丈1m以上に伸びた茎の先端部から長く紐状に垂れ下がる花穂が揺れ動く。高低差と動きのあるダイナミックな花壇。そんな花壇が駅前や公園の中に出来ないものか。絨毯を敷き詰めたような花壇、はもう卒業して欲しい。南米では紀元前から穀物として栽培。

○付き合い方
春蒔き1年草で高温性の為、5月以降に播種。直根性で生育は旺盛。株が小さくても花がすぐに付く、早生性品種が多い。大きくなるまでは花房を摘み取り、株を弱らせない。分枝はあまりしない為、1ケ所に2~3本以上、固めて植えると倒れにくい。多肥は厳禁。


ミズレンブ(英名:ウオーターアップル)     Syzygium squeum       
       ボルネオ、ニューギニア、マレー半島原産         フトモモ科
○セールスポイント
戦後の子供達は桑の実やアケビの実、等を食べて元気に遊んだ。熱帯地方では、喉の乾きを潤すために子供達に人気なのが本種。甘みは少ないが水分がイッパイ。ビタミンAを多く含みヘルシーなのも良い。真っ赤で艶のある実は観賞用にもなるが輪切りにしてサラダに利用。

○付き合い方
苗木か鉢植えを入手。庭に地植は出来ない。6号以上の深鉢に植え日向に置く。乾燥に注意。真夏の高温多湿を好む。花は白色でイソギンチャクのような形。結実し4ケ月後位には生食できる。花の色、実の色には個体差がある。冬は水やりを控え、室内に入れ10℃以上に保温。


ムクナ・ベネッティー     Mucuna bennettii   ニューギニア原産    マメ科
○セールスポイント
緋色の花が頭上に垂れ下がって咲くさまはあまりにも華やか。その花の形はオウムの嘴のよう…、また恐竜の骨のようにも見え、インパクトは強い。トロピックな日本の夏を楽しむには最適。同属種に「トビカズラ」があり、九州地方に自生。この花は紫水晶のような濃紫色。

○付き合い方
その昔、欧州の貴族達は温暖な気候に憧れ、夏の間、ヤシやオレンジなどの木を宮殿の外で楽しみ、冬は「オランジェリー」と言われる温室に取り込んだ。今、我々も熱帯花木を大鉢に植え、夏中、外で楽しみ、冬は室内にいれ、翌春又外出すようなガーデニングをしても良い。


スズランノキ(別名:紅葉木) Oxydentrum arboreum 北アメリカ南東部原産 ツツジ科
○セールスポイント
世界3大紅葉樹があると言う。日本のニシキギ、北アメリカのニッサ(Nyssa)、そして本種。夏には枝先から花茎を何本も横向きに力強く伸ばし、小さな鈴蘭状花が1輪づつ下向きに並んで咲くのが可愛い。花には芳香がある。欧米では早くから価値ある木として認知。1属1種。

○付き合い方
幹は直立するが生育は遅く、立ち枝は少ない。樹高は2~3m程度。暑さ寒さに強く屋外で地植えが出来る。低木の為、鉢植えでも楽しめる。場所は日当たりか半日陰。土壌は酸性である事と常に湿り気がある事が重要。繁殖は実生か、初夏に固まった新芽を挿し木する。


ダイアモンドフロスト(Diamondfrost) Euphorbia hybrids 園芸種   トウダイグサ科
○セールスポイント
真夏の太陽がふりそそぐ炎天下、こんもりとした半球状の株を覆うように白い小さなヘラ状の総苞を付けた小花が咲く。矮化剤の使用や開花調整はなく、自然咲き。温度があれば年中咲く。年末に出る「白雪姫」は短日性種。花型は似るが別物。茎は細く、優しさと可愛さが特徴。

○付き合い方
カスミソウのような脇役の花のように思える。しかしこの花だけで集団にして見るのもインパクトがある。次々、小枝を出しながら咲き続け、切り戻し、不用。花もセルフクリーニングで手間いらず。1ケ月に一度の追肥を忘れない。秋遅く地上部を刈り取り、室内で越冬。

Posted by admin at nagara : 09:53

2006年6月23日

7月のガーデンプランツ(トキワズイナ、フランネルフラワー、ミムラス・オーランチアカ、ホヤ・ムルチフロラ、フレモントデンドロン)

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ガーデンセンターおすすめ/06年 7月ガーデンプランツ

トキワズイナ(常磐ズイナ) Itea ilicifolia 中国西部原産                                            ユキノシタ科
○セールスポイント
日本には落葉樹しかないのに中国には常緑樹がある。ヤマボウシ、マンサク、そして本種など。日本の植物は中国がルーツ。樹高3m以上。枝はアーチ状に広がる。その枝から緑白色の小花が紐状になって何本も長く垂れ下がる。長さ30cmにもおよぶ。葉は濃緑色で艶があり柊状。

○付き合い方
急激に大きくなる木ではない。鉢植えも可。地植えが良い。場所は日当たりが良く、冬に西風の当たらない塀や壁際が良い。枝は半蔓状によく伸びる為、トレリスなどに誘引すると場所をとらない。土壌は肥沃で湿り気を好む。堆肥を十分に混ぜ込み、地表面はマルチングする。


フランネルフラワー(Flannel Flower)   Actinotus helianthi              
              豪州(サウスウエ-ルズ州)原産      セリ科
○セールスポイント
白毛で覆われた花はフランネルの布地で作られた造花のよう。思わず頬を寄せたくなる。エーデルワイスにも似るが、中心部が丸い目になり典型的な「デイジー」の花型。ならば当然キク科と思うが意外にもセリ科。中心部に小花が集まり回りにあるのは花弁ではなく「総苞」。

○付き合い方
輸入切り花でお馴染み。高性の多年草。鉢仕立てが待たれる。繁殖は実生。しかし発芽が困難。種子を煙で燻蒸するのが有効との事。豪州の原野で得た知恵。栽培は容易。排水の良い酸性土壌を好み、日当たりか半日陰に置く。高温、乾燥に強く、寒さにも強いが0℃以上が安全。

フレモントデンドロン「カリフォルニア グローリー」 (英名:フランネル ブッシュ)
Fremontodendron ` California Glory ´  北アメリカ西海岸地方原産    アオギリ 科
○セールスポイント
2m以上に伸びた枝先で芙蓉に似た濃黄色花が回りを見渡すように咲く。花径5~6cm、5弁で無斑点の美花。花期は晩春から秋までと長い。茎は細く、多数分枝する為、花数も多い。葉の裏面は綿毛に覆われ、風に揺れ銀色に光る。半落葉低木。F,californicum × F,mexicanus の園芸種。


○付き合い方
意外と低温には強く、関東以南であれば屋外で育つ。しかし冬の寒風を嫌う為、西、北面に塀や壁がある場所に植える。茎は細く、倒れやすい為、壁面に誘引するか、支柱を立てる。夏の高温に強く、日当たりで乾燥する場所を好む。土壌は弱アルカリを好み、肥沃な土壌は不適。

ホヤ・ムルティフロラ (和名:天の川、 英名:シューティングスター)             Hoya multiflora   マレー半島、マラッカ地方原産   ガガイモ科
○セールスポイント
弓矢のような花型は夜空に浮かぶ天の川を横切る流れ星のよう。又、その数は多いもので30輪以上にもなり、今にも発射しそうなミサイルにも見える。1度咲いた花は10日間位もち、そのまま放置しておけば1~2ケ月後に又咲いてくるのも楽しみ。花期は周年。

○付き合い方
樹上で生きる着生植物。茎は太く、葉は革質で乾燥に強い。茎は蔓性、伸び始めたら切り戻すか、支柱を立てる。小さめの鉢に植え、根詰まり状態で植え替えしないと蔓は伸びない。日陰を好み、寒さには弱く5~10℃以上に保温。年中、室内で花も葉も楽しめる数少ない植物。

ミムラス オーランチアクス  Mimulus aurantiacus 北アメリカ原産  ゴマノハグサ科
○セールスポイント
前年に植えた株が大きくなり、真夏の高温、乾燥をものともせず咲き続ける。みずみずしい葉を持ち湿り気を好む1年草のミムラスとは別物。橙色のラッパ状花。葉は常緑照葉。茎は細く木質化し背丈は1mにもなる。葉や茎には粘液が付く。花に蜜が多いのかミツバチや蝶が飛来。


○付き合い方
鉢植えでも地植えでも良い。日当たりと乾燥を好み、土壌は排水良く、肥料分の少ない砂質土壌が良い。茎は細く、分枝しながらよく伸び、株は倒れやすい。アンドンのような支柱を立てるか、切り戻しながら育てる。寒さには強い。1部、葉を落とすが、屋外でも容易に越冬する。

Posted by admin at nagara : 21:09

6月のガーデンプランツ(チューリップポピー、ヘリオフィラ、リトルチュチュ、エロデューム、オオデマリ「メリーミルトン」

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ガーデンセンターおすすめ/06年 6月ガーデンプランツ

ヘリオフィラ  Heliophila coronopifolia 南アフリカ原産     アブラナ科
○セールスポイント
爽やかなライトブルーの4弁花は中心部、黄白色の目入りで可愛い。茎は細く何本も分枝。背丈30cm以上に直立し、風にそよぐ様はダンスをしているよう。スイセン等の球根類や低木類を囲むように群植すると良く映る。ガーデナー憧れの花。種を一度入手すれば毎年自家採取が可。

○付き合い方
秋に種を蒔く。花壇やプランターに直播きし、あまり間引きしないで密生させる。寒冷地では冬に防寒用のシートをかけておくと安心。春になると背丈を伸ばし、花は4月頃から6月頃まで咲き続ける。花後、細長い莢が付く。これが黄変すれば熟した種が容易に採れる。

エロディウム「ステファニー」  Erodium cheilanthifolium 「stephanie」         スペイン、北アフリカ原産            フウロソウ科
○セールスポイント
花はペラルゴニュームに似る、純白色の5弁花。内、2枚は中心部、栗毛色でその上に薄く銀色が覆い、キラキラと光る。葉は濃緑色、細裂し、シダの葉に似る。株は波うつように横に広がる。スコットランドのジョン・ロス氏により選抜され、英国で今人気。フウロソウとは別属。

○付き合い方
弱アルカリ性で排水の良い土壌に植え、日当たりに置く。夏は半日陰で風通し良く、雨には当らな場所を選んで置き、よく乾いてから潅水する。単独で深鉢に植えるか、ハンギング鉢に植え、吊す。冬は軒下に入れ0℃以下にならないよう保温する。繁殖は株分けか挿し木。


チューリップポピー    Hunnemannia fumariifolia メキシコ原産    ケシ科
○セールスポイント
艶のある鮮黄色、肉厚のカップ状花。ケシと言うよりもチューリップに似る為その名が付く。ケシ類の萼片は開花と共に離脱するが本種は付いたまま。葉は細裂し青味かかった銀緑色でメタリック。ハナビシソウに近い1属1種の珍種。英国のハンネマン氏が19世紀初頭に導入。

○付き合い方
秋、ポット等に直播きし、冬は0℃以上に保つ。3月頃にプランターや花壇に群植。土壌は弱アルカリで排水の良い砂質壌土。日にはよく当て、乾燥気味に管理。花は4~6月頃まで咲き続ける。夏、花はなくなるが寒冷地ならば越夏し9月頃より再度咲く。一般的には秋蒔1年草扱い。

オオデマリ「メリーミルトン」   Vibrnum plicatum  `Mary Milton´ 園芸種                                     スイカズラ科
○セールスポイント
オオデマリは日本、中国原産のヤブデマリの改良種。花色は白。ところが「ローズエース」等、薄ピンク色種が数種ある。それらが更に改良され、手毬状の花型が良く、安定した濃いローズピンク色種。芽出しは赤茶色の葉が夏には緑色。樹勢強く、ポット仕立でも容易に開花。

○付き合い方
少ない枝を分枝させながら直立、樹高2m位。落葉低木。木の成長に合わせ5~10号の深鉢に植えるか、庭に地植えする。場所は日当たりか半日陰が良い。夏にあまり乾燥させないよう注意。花期は6月頃。高木や低木、宿根草などと組み合わせ庭の正面に植えたい。


リトルチュチュ「レモンミスト」   Scoparia montevidensis 南アメリカ原産                                   ゴマノハグサ科
○セールスポイント
濃黄色、4弁の小花がこんもりとした株の上で散りばめられたように咲く。その可愛さからバレリーナの衣装「チュチュ」の名が付く。葉は小さく、細裂し、株は鮮緑色。茎は間延びせず、コンパクト。葉には微かなフルーツの香り。一見ひ弱に見えるが夏の暑さに強く丈夫。

○付き合い方
少し寒くても春一番(4月頃)に植えたい。株は草丈20cm、横には30cm位広がる。可愛い花ではあるが単独で鉢植えにし大きく育てたい。勿論、刈り込みながらハンギングや寄せ植えにも適する。花がら摘みや、茎の切り戻し、が不用なのが良い。秋遅くまで花は楽しめる。

Posted by admin at nagara : 21:00

2006年4月30日

トウテイラン、オオヒレアザミ、シレネ「ピンクピロエテー」、ファセリア、トロリウス、

5月のガーデンプランツ
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ガーデンセンターおすすめ/06年 5月ガーデンプランツ

ファセリア    Phacelia campanularia   北アメリカ原産    ハゼリソウ科
○セールスポイント
夏に咲く花でこれほど青色が濃くて美しい花はない。ブルー系の花飾りには是非使ってみたい植物。花は大きめでカップ状、上向きに咲き釣鐘草に似る。同属種で戦前に導入されたものに「ハゼリソウ」の名がつけられ、科名になる。この科に属する植物にネモフィラがある。

○付き合い方
秋蒔き1年草。根が細くて繊細な為、移植を嫌う。プランターや花壇に直接蒔くか、ポットに直播し、後、移植する。寒さには強いが霜よけがあると葉が痛まない。性質はややデリケート。排水のよい土壌を好み多湿を嫌う。多肥は厳禁。5月以降は軒下に置き長雨を避ける。


トウテイラン(洞庭藍)      Veronica ornata 近畿、山陰、隠岐地方原産 
                                ゴマノハグサ科
○セールスポイント
茎、葉共、綿毛に覆われ銀緑色。花は淡青色の小花、細長い円錐状花序をなす。草丈は50cm位。以外にも日本原産の野草。既に江戸時代には園芸種として栽培されていたとも言われる。名前の語源は中国湖南省にある「洞庭湖」。先人は中国を日本文化の源として美化していた。

○付き合い方
日当たりであれば何処でも育つ丈夫な宿根草。株は地下茎で横に広がり、背丈も高くなる為、屋外で地植えにする。鉢植えの場合は6号以上の浅鉢に植え、5月頃、伸びた茎を切り戻し、背丈30cm以内で開花させる。切り戻した茎は数本束ねて挿し木し、夏から秋の寄せ植えに使う。


トロリウス・キネンシス    Trollius chinensis  中国東北部原産     
                                  キンポウゲ科
○セールスポイント
春の宿根草園で黄金色に輝く美しい花がある。花茎は直立し草丈90cmと高い。花型がユニーク。中央部には変形した細長い花弁が円形に何本も立ち上がり冠状。その周りの萼片がメタリックな黄金色で花弁の役割を担う。一重咲き、花径5cm位と大きい。中国名「金蓮花」

○付き合い方
有機物が十分に混入された土で、いつも適度な湿り気が保たれる事が重要。また、真夏の高温と乾燥を嫌う為、夏は半日陰になる場所を選ぶ。株元が露出しないよう、他の植物と混植するか、バークなどで厚めにマルチングをする。花時には倒伏防止の為、支柱を立てる。

オオヒレアザミ   Onopordum acanthium 欧州南部、西アジア原産   キク科
○セールスポイント
背丈は2m以上。枝別れした茎葉は銀緑色でトゲだらけ。茎には魚の鰭(ひれ)にも似た帯状の翼が4列位着き、その奇異な姿が人目をひく。夏にはアザミに似た大輪花が咲く。街中や公園などでは本種のような背丈の高い草花を使ったダイナミックな花壇が望まれる。性質は強健。

○付き合い方
タネを入手し、春に蒔くと次の年の夏になって開花する、2年草。春に苗を購入してもその年には咲かない。播種は直播、苗は直接、花壇に植えるのが良い。鉢に植える場合は10号以上の深鉢。土壌はややアルカリ性で排水の良い土。暑さ、寒さには強く、屋外で容易に越冬する。


シレネ 「ピンク ピロエティー」   Silene colorata 「Pink Pirouette 」
                    東部地中海地方原産      ナデシコ科
○セールスポイント
ナデシコにはメジャーな園芸種が多い。それに近い仲間のシレネはマイナーな存在でしかなかった。そんな中、主役が務まるシレネが登場した。風車のような可愛いピンク色の花が横一面に広がって咲く。背丈は15cm程。寄せ植えに、ハンギングに、花壇のフロントに最適。

○付き合い方
秋か春にタネを蒔いて育てる1年性植物。秋蒔きの場合、寒さには強いが、霜除下で越冬させ、3月頃に植え出すと、4ー5月から咲き始める。春蒔きの場合は夏頃からの開花になる。花期は秋までと長い。寒さと共に、厳しい暑さも嫌う為、真夏は半日陰で楽しむのが良い。


Posted by admin at nagara : 15:33

2006年3月 6日

ぎふきた法人会報「篝火」表紙写真植物解説(ナノハナ、日本水仙、ユキノシタ、トキソウ、冬ボタン、スイフヨウ)

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    スイフョウ(酔芙蓉)

   Hibiscus mutabilis f,versicolor アオイ科

忙しさに充実感を抱きながら生活をしてきた者が、仕事をしなくてよくなったからと言って1日何もしないで庭の花を見つめているなどという事はできない。しかしたまにはそんな1日をおくってみたい。
 花には朝、咲く花、昼に咲く花、夜に咲く花、そして朝に咲き、昼や夕方には萎んでしまう花。また時間と共に花色が変わる花、等々。庭の中では花達の1日のドラマがあります。
 朝、白色の花が咲き、その花が昼頃にはほんのりとした薄桃色に、夕方には赤色に変わる。そして翌朝には、昨日咲いた花が赤色、今朝咲いた花が白色と、1本の木に紅白の花が見られる。更に、株元に目をやると、咲き終えた赤色の花が散らばっている。これが「酔芙蓉」です。
 花は八重咲きの為、人の顔のようにも見えます。「酔芙蓉」の名は、人が酒に酔うと顔色が赤くなる、事から付けらた言う。しかしそれだけでは観察不足のような気がします。花は一変に白色が赤色になるのではない。時間をかけながらゆっくりと色を変えていく。朝、蕾がほころび始めた時には、白色、それが、かすかに、少しづつ、少しづつ、色付いてくる。この微妙な色変わりが素晴らしいのです。昼頃になりやっと薄桃色に、そして夕方には赤色になります。それは色白の人が一口、酒を口にして、うっすらと桜色染まっていく様子にも似ています。演歌「風の盆恋歌」には「酔芙蓉」が歌い込まれています。作詞された、なかにし礼氏はそのようなところを見て、あえて、この花を歌詞に取り込まれたのでしょう。

「蚊帳の中から花を見る、咲いてはかない酔芙蓉………」


        冬牡丹

     Paeonia suffruticosa キンポウゲ科

「春に咲く牡丹が1月、雪が降る屋外の庭で咲いている」と聞けば、誰もが、まさか、と言う。
 今では多くの花が温度とか日照時間を調節したり、ホルモン剤を使ったりして開花時期は自由にコントロールでき、季節はずれの花を見ても誰も驚きません。
 「冬牡丹」は春に咲く牡丹の株を冷蔵庫に入れて眠らせたまま、夏を越し、秋に取り出して、冬に花を咲かせたものを言います。そして、その花は寒さの中、1ケ月位と、長く咲き続けるのです。
 では、「何故、春に咲く、牡丹が冬の寒さの中で咲き続けられるのか?」、それは以外にも簡単。「牡丹の花はもともと、冬の寒さに耐える性質を持っていた…」と言う事だけなのです。
 だからと言って、そのまま、庭に植えて観賞するのではなく。雪が被っては可愛そう…、少しでも寒い西風からも守ってやろう…、との思いから、1株、1株、形の良い、藁囲いがしてある。その光景を見ると、寒さを我慢しながら咲いている牡丹と、それを少しでも和らげてやろうとする暖かい人の心が伝わってくるようで、心が和みます。
 「冬牡丹」によく似た名前に「寒牡丹」があります。これは遠く江戸時代に普通の牡丹の中から冬と春の2回咲く「二季咲き種」が選抜され、それに付けられた名で今日も多くの品種が残っています。しかし開花日のコントロールが難しいのと、牡丹のもつ豪華さがない事などから現代人には人気がありません。そこで我々の先人が冬に牡丹の花を楽しんだのを現代流にしたのが「冬牡丹」なのです。


        トキソウ(朱鷺草)

        Pogonia japonica ラン科

 日本の空に、朱鷺の姿を見る事はもうできなくなってしまいました。しかし日本の大地には朱鷺の羽色をした美しい野生ランが今も自生しています。「朱鷺草」です。
 日当たりの良い、じめじめした草むらの中で、茎を真っ直ぐ上に伸ばし、その中ほどに葉を1枚だけ付けます。それは回りの草に太陽の光が遮られない為であると言われます。花は6月頃、茎の先端部に1輪だけ付けます。花の付け根には小さな葉のようなものが付きますが、これは「包」言って、葉ではなく、花の一部なのです。葉も花も1株に一つ…、何と控えめな花なのでしょう。無駄のない、効率の良い生き方に感心させられます。そしてそのシンプルな草姿、花型は現代感覚にマッチし、共感を呼びます。
 日本全土に自生すると言われますが、自然の中でその姿を見る事はなかなかできません、それを詠んだ歌があります。

 朱鷺草のくれなゐまがふ草の原霧の流れはここまで来ず    松村英一

 花が咲き終わり、夏を越し、秋になると葉は黄変し、地上部は枯れてしまいますが、土中に「根茎」が残ります。「根茎」は芽を中心にして、四方に数本伸び、太くて、養分をしっかり蓄え、翌年の芽出しを待ちます。野生種ですが栽培は「鷺草」と同様、簡単です。水苔だけか、川砂にピートモスを混ぜた用土で鉢植えにして、日当たりで育てます。湿り気を好む為、乾燥させないよう注意して下さい。鉢皿に水を入れておく方法もありますが、時々、溜まった水を換えてやります。一鉢に5~10芽位、植えておくと、花が咲いた時、朱鷺が群がって飛んでいるようで美しく見えます。


    ユキノシタ

Saxifraga stolonifera ユキノシタ科

雪の下白く小さく咲きにけり喜蝶が部屋の箱庭の山
                             白秋           
誰もが、何処かで見た事のある白い花、そのイメージは決して陽気ではない。それは生えている場所が暗く、じめじめしていて、黒い岩などに付着しているから。
江戸時代、町中の人たちは路地裏で園芸を楽しんでいた。ユキノシタは「石付け」にしたり、アワビなど貝殻に植え込んだりして…。今では料亭の庭などで見る。
この花は遠目には白い小さな花弁がひらひらと舞うようにして咲いている。しかし、近寄って一つ一つの花を見ると驚きである。5枚の花弁が同一ではない事に気づく。白く見えるのは2枚だけ、上方には小さいながらも3枚の花弁が凛々しく見栄をはっている。その花弁には桃紅色の見事な模様が画かれている。さらに雄蘂がカンザシのように突き出ており、女形の歌舞伎役者のよう。
ユキノシタは山野に自生する常緑の宿根草であるが、今でも古い民家の回りに、雑草のように生えている。これはこの植物が薬草であり、幼児のひきつけや火傷の治療に使っていた為。
ユキノシタの語源は「雪の下」で「白い花を降りしきる雪に見立て、その下で生きている草」の意。他に「雪の舌」もある。漢名は「虎耳草」。これは花ではなく葉が毛で覆われ、緑色で濃淡の模様がはいる為。日本では「花」、中国では「葉」が語源になっているのも面白い。
ユキノシタの名は「ユキノシタ科」にもなっており、それにはアジサイやウツギ など木のものまでが含まれる。日本に自生するユキノシタ科の植物は21属、約100種をも擁する大家族である。

           ニホンズイセン(日本水仙)

           Narcissus tazetta ヒガンバナ科

越前海岸は岐阜からも近く、誰もが行く観光地。温泉と蟹料理、そして日本海を前にそそり立つ岸壁では、寒風にさらされながら咲く「水仙」が有名。この水仙は他にも、南伊豆の爪木崎、淡路島には水仙郷の等の名所がある。又、農家の庭先や公園の片隅など、日本全国、何処でも見られるのがこの水仙でもある。故に「日本水仙」名が付く。ところがこの水仙、意外にも原産地は遠く、地中海地方。ナポレオンの故郷、シシリー島などと聞いて驚く。日本への渡来は古く平安時代。その来歴はドラマ。水仙の球根や花には、人に有毒な物質が含まれている。その水仙が何故か早い時代にシルクロードを経て中国で広まった。そして海流に流され、日本各地の浜辺に打ち上げられ、今日の群生地が出来上がったと考えられる。そして、安土桃山時代には既に、生け花の「五立花」の一つに数えられ、観賞用の花として重視されるようになっていた。又、身近な所でも地植えにして人々に親しまれ、多くの詩歌に詠まれている。更に「たけくらべ」など、小説にも記されるなど、日本人の生活に深くとけ込んでいる花と言える。
スイセンは「水の仙人」を意味する、漢名の「水仙」が語源。西洋ではギリシャ神話に出てくる、水中に散った美少年「ナルキス」を語源にした名が使われている。ところがこの「ナルキス」には「麻酔」の意もあり、球根が有毒である事を表している。
日本には古く「雪中花」の雅名もあったと記されている。その名の通り、雪の中でもしたたかに咲く数少ない花である。見慣れた花ではあるが、これからも大切にして、生活の中に取り入れていきたいものである。


          菜の花 (別名:ハナナ、アブラナ) 

          Brassica Rapa            アブラナ科
黄色い菜の花が一面に咲いている光景を見ると、昔見た早春の田園風景を思い出す人も多い。それは「ナタネ油」を採る為に水田の裏作で「アブラナ」が栽培されていたから。今日でもその絞り粕は「油粕」となって有用な肥料として利用されている。そして、春の花として歌に歌われ、端午の節句には雛壇に飾る花としてもなくてはならないものになっている。

        菜の花や月は東に日は西に   蕪村

これは安永三年(1774年)三月二十三日に旅の途中、京都で詠んだ句と言われる。ゴマ油や椿油などと共に、菜種油は貴重であり、それを採る為にアブラナは古くから栽培されていた事を物語っている。
ところが今日、切り花用に栽培されている菜の花は縮緬ハナナと称し、縮緬白菜から分離したもの。その為、葉は縮緬状を呈し、蕾を摘んで食用にもなっている。又、春になると木曽川や長良川の広い河川地で一面、黄色い菜の花が咲く景色が見られる。これは「アブラナ」ではなく「カラシナ」が野生化したもの。共にアブラナ科の近縁種である為、花はそっくり。

Posted by admin at nagara : 15:25

2006年1月25日

花材:冬牡丹、寒牡丹、クリスマスローズ・ニーガー、イングリッシュホリー、サザンカ、寒ツバキ、ツクバネ、ツワブキ、レオノチス、千両

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レオノチス          Leonotis leonurus シソ科
南アフリカ原産、多年草、草丈2m位になり10~1月頃、橙色、筒状花が毬栗状になって段々に咲く。寒さには弱く、0℃以下になると地上部は枯れてしまうが、岐阜市では根が残り、翌年芽を出す。「Leon」はライオン。花はライオンのイメージ。英名は「ライオンの耳」。白花もある。茎や葉にはシソ科特有の強い芳香がある。寒くなってから咲く花として有用。それは地中海性気候を原産地にする植物の特性。穏やかな寒さの中で咲く植物、サイネリアなども。

寒ボタン Paeonia suffruticosa     ボタン科
中国原産、落葉低木、牧野植物図鑑にはキンポウゲ科、後にシャクヤク、ボタンはボタン科に分離。中国北西部に自生、薬用にされていた。6世紀頃から観賞用としての栽培が始まり大流行、日本へは、奈良時代に入る。室町時代には新品種も作出され、江戸時代には更に、大流行し今日残る多くの園芸品種が作出され、大量に苗木の生産もなされた。その頃、シャクヤク台に接ぎ木する方法も開発され、一挙に増産され、島根県、新潟県がボタン産地になった。その頃、新たなボタンとして開発されたのが「寒ボタン」。何時の時代も、季節はずれの花を見たい欲望はだれにでもある。分類上では普通のボタンと同じ。その中から、夏の休眠が浅く、9月頃から新芽が伸び始め、12~1月頃に咲くタイプが選抜され「寒ボタン」と言われるようになった。寒ボタンにはかって30品種位あったと言われるが、今日では10種以下になってしまった。代表種が「栗皮紅:紅色八重咲き」、である。そして今日では一部の趣味者が栽培するくらいで殆ど生産されなくなってしまった。今日、冬に見るボタンは春咲きの普通種を抑制栽培により12月頃から咲かせ、鶴ヶ岡八幡宮などの境内で菰に囲われて咲いている姿が有名になった。これは「寒ボタン」をイメージしているだけで「寒ボタン」ではない。その為「冬ボタン」の名で別物(ブランド名)化されている。


ツクバネ(衝羽根)       Buckleya Joan ビヤクダン科
日本各地の樹林下に生える落葉低木、半寄生植物、ヒノキ等の近くで根に付いて養分を得ている。花は淡緑色の小花で目立たないが初夏に咲く。雌雄異株。花後に結実して「ツクバネ」状の実を付け、お正月用の切り花として珍重される。仲間は日本には珍しいビャクダン科に属している。ビャクダンは東南アジアが原産で古くから香りの強い材が得られ高価な日用品として利用されているが、その仲間がこのようなユニークな種になって日本に自生している事は不思議である。

センリョウ(千両)    Chloranthus glabra   センリョウ科
関東以西、東南アジアにまで広く自生、常緑低木。日陰で風の通さない、ややジメジメした場所を好む。センリョウの名は葉が蓼、実が仙物を思わせる事から「仙蓼果」であった。それがいつの間にか、縁起の良い名として万両と共に千両の文字が付けられた。中国名は「草珊瑚」。又、センリョウ科にはヒトリシズカ、フタリシズカ、チャラン、などがある。又、センリョウ科の茎には導管がなく仮導管で水を吸い上げている。それはコショウ科やウマノスズクサ科などと共に、進化の遅れた植物で、被子植物が出現する前に地上に現れた植物で「古草本」と呼ばれる。意外にも生きた化石なのである。その為、一時ワシントン条約に指定された程である。種名にある「グラブラ」は良く使われ、「艶のある滑らかな」の意味。

西洋ヒイラギ  Ilex aquifolium モチノキ科
欧州中南部、北アフリカ、西アジア原産、常緑高木。「イングリッシュホリー」の名で流通。欧州に常緑樹は少なく、しかも冬に赤い実が付く事で貴重。ヤドリギと共にクリスマス飾りに欠かせない。その為多くの園芸種が生み出された。白や黄色の班入葉種、又、実の色も赤の他、黄実種も。又、鋸歯が色々の形で入るものや、丸葉のものなど多数ある。近縁種としては、葉形が四角い「チャイニーズホリー」また、小型の「アマミヒイラギ」がある。同じヒイラギ(柊)でも、日本で魔よけに使われているものはモクセイ科で全くの別物。美しい実は付けないし、葉の付き方が違う。

クリスマスローズ    Helleborus niger    キンポウゲ科
欧州原産、常緑多年草、草丈20cm位、花は純白色、5弁花、12~2月頃に咲く。 
学名のヘレボラスとはヘレイン(殺す)、ボラ(食物)、ニゲールは「黒い」の意で、「食べると死ぬ、黒い根」を意味するとおり、紀元前から強心剤や利尿剤としての効果が知られ、更に頭脳を明晰(眠気覚まし)の効果もある事から古代ギリシャの哲学者などが好んで用いていたと言われる。そしてその清楚なで上品な花が修道女達に好まれ、バラでもないのに「クリスマスローズ」の名が付けられた。又、古くは魔よけの植物として戸口に植える習わしが近世まで続いた。
今日クリスマスローの名はヘレボラス属を総称する言葉になっており、特に広く普及している Helleborus orientalis を指す場合が多いが、これは正しくは「ラテンローズ」の名がある。又、最近では種間交雑が盛んに行われ、優れた個体が選抜され、純粋なニゲール種やオリエンタリス種が少なくなりつつある。

カンツバキ(寒椿)     Camellia sasanqua   ツバキ科
寒椿は椿ではない。江戸時代には冬に咲く椿をさしていたが、後に、サザンカとツバキとの自然交雑で出来た園芸種で、「獅子頭」の名が付けられていたものを「カンツバキ」と呼ぶようになり今日に至っている。故に、花はサザンカに似るが花期が遅く、1~2月。樹型は直立せず、多数分枝して半球状の樹型になる。
同じように、冬に咲く椿に意味で「雪椿」がある。これは戦後、本田正次博士により、椿の変種として登録された。その特徴は花型はサザンカに似て半八重咲きになるものが多く、樹型は小型、寒さには意外にも弱く、寒風を嫌う。
ツバキ科の植物には次のような種類がある。
カメリア属:ヤブツバキ(藪椿)、サザンカ(山茶花)、チャ(茶)、トウツバキ(唐椿)
カメリア属以外:ナツツバキ(夏椿)、ヒメシャラ(姫紗羅)、モッコク、サカキ、ヒサカキ、

ツワブキ Farfugium japonicum キク科
表日本では福島県、裏日本では石川県を北限とする常緑多年草、12月頃、黄色の一重花が咲く。葉は肉厚で艶があり観賞価値が高い。その為、花の改良はされず、葉芸に重点をおき育種され、白覆輪、黄班点入り、獅子葉種などの園芸品種が江戸時代に作りだされ、鉢植えや茶室の庭で楽しまれた。又自生地においてはどこも食用として利用されていた、葉柄が蕗と同じようにキャラブキにされた。更にこれには薬効があり魚の中毒や化膿、湿疹などにも有効で民間薬としても重要であった。
その名称については「艶蕗」「厚葉蕗」が語源であると言われる。俳句などでは「石蕗」の文字が使われる。
寒さに強く常緑で冬に花が咲く草花として価値が高く、海外で高く評価されている。

Posted by admin at nagara : 10:53

花材:日本水仙、秋明菊、ツルウメモドキ、シンホリカーパス、ツリバナ、チリメン葉ボタン、寒菊、ボケ、ストック

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シュウメイギク(秋明菊) Anemone japonica    キンポウゲ科
日本各地の山野や集落の周りに生える宿根草、草丈70cm位になり、濃紅色、八重咲き花が秋に咲く。京都の貴船地方にも多くの自生が見られ「貴船菊」の名もある。種名がジャポニカとなったり、ジャパニーズ アネモネの英名があるのは日本で発見され命名された為。原産地は中国、古く日本に渡来した。中国名は「秋牡丹」。今日ではタイワンシュウメイギクとの交雑により多くの園芸品種が作り出されている。又、アネモネ属の日本産の植物に、ニリンソウ、キクザキイチゲ、ハクサンイチゲ等がある。

ツルウメモドキ(蔓梅擬)   Celastrus orbiculatus   ニシキギ科
日本、朝鮮、中国原産、落葉低木、茎は蔓性、樹木に絡まり、松や杉、檜などの造林木を枯らす害樹とも言われる。5~6月頃、緑色、5弁花がひっそりと咲く。花は雌雄異株、雄株は雌蘂が退化、雌株は雄蘂が退化。花後、雌株は結実し緑色の丸味を付ける。秋には裂開し、黄色の皮と赤い実のコントラストが美しい。ツルウメモドキの名は蔓状になり、葉が梅に似る事による。ウメモドキ(モチノキ科)の仲間ではない。秋から冬の花材やリースに有用。

シンフォリカーパス Sumphoricarpos alubs    スイカズラ科
北アメリカ原産、落葉低木、樹高1m位、茎は地面から多数出て、秋から冬に純白色の玉状の実が数粒ずつ、くっつき合って枝先に付く。明治末期に渡来したと言われるが、東北、北海道地方にのみ残る。夏の暑さを嫌う為。英名は「スノーベリー」、日本名は「雪晃木」、どれも殆ど使われない。種名のアルブスはアルバ(白)の意。
本種に近い仲間で日本に自生する植物はキンギンボクやウグイスカグラなどがあるがどれも実は赤い。又スイカズラ科にはニワトコ、ガマズミ、ヤブデマリ、カンボク、ムシカリ、サンゴジュ、ツクバネウツギ、ニンドウ、スイカズラ、ウツギ等が含まれ、大所帯である。

ツリバナ(吊り花) Euonymus oxphyllus  ニシキギ科
日本、韓国原産、落葉低木、樹高、2~3m、茎は湾曲する。6月頃、緑色、小花が房状になり下垂して咲き、秋に大きな丸い実が赤く色づき、後、裂開。そのまま長く垂れ下がり、花のようにも見え、その名が付く。同属種(Euonymus)にニシキギ、マユミ、マサキがある。今日、国内はもとより海外でも高く評価され、ガーデンセンターで流通している本種も過去にはあまり評価されなかったのか、この植物に関する故事来歴は見あたらない。

ハボタン(葉牡丹) Brassica oleracea   アブラナ科
欧州西北部原産、多年草であるが越夏がむずかしく、夏~秋蒔き1年草扱い。キャベツ、ハナヤサイ、コモチカンラン、ブロッコリーと同一種。故にこれらとは容易に交雑する。
200年程前に導入され、日本独自の観賞用草花として改良が進められ、お正月を飾る花として広まった。今日ではキャベツの育種技術を応用し素晴らしいF1種が育成されその価値は高められている。更に矮化剤の使用技術なども進められ、ミニ仕立てが可能になり更に普及するに至っている。

カンギク(寒菊) Chrysanthemum indicum キク科
近畿以西に自生するアブラギク(別名:シマカンギク)から選抜育種されたもので、普通の観賞用菊や切り花菊とは異なる種に属する。開花習性としては短日で花芽分化をするが高温で抑制される為、花期が12~1月になり、寒さに強く、霜が降りても茎や葉は痛まない。

ストック(Stock)         Mathiola incana アブラナ科
南欧原産、秋蒔き1年草、冬の寒さを嫌うが渥美、房総などでは屋外で育ち、切り花栽培がされる。花は一重咲きと八重咲きがあり、八重咲きも栄養系ではなく、タネから育てる。それは、八重と一重の遺伝因子をヘテロに持つ一重咲きの個体からタネを採り、その実生の状態で八重と一重に選抜する。遺伝的技術を駆使した栽培方法と言える。ストックの名はステム(茎)に由来し、茎が太くて剛直で直立する姿から付けられた。

寒ボケ(別名:緋ボケ) Chaenomelis speciosa バラ科
ボケはナシやカリンに近い仲間。そしてボケには中国原産、樹高1~2mになり、3~4月に咲くボケと、日本に自生し、枝は細く、地下茎から多数、茎を出し、樹高60cm位、花は葉が出る前に咲く「クサボケ:別名・シドミ」がある。大正時代にこの両者が交配され多くの園芸品種が作り出された。その中で「クサボケ」の性質を強く受け継ぎ、枝はやや細めで花期が早く、一斉に多くの花が咲くものが本種である。特に、秋に摘葉したり、植え替えしたり、等の刺激を与えると1度に咲き揃う。その寒ボケを更に改良したのが「緋の御旗」


ニホンスイセン(日本水仙)   Narcissus tazetta   ヒガンバナ科
その故郷は意外にも遠く地中海地方、そしてシルクロードを旅しながら中国に入り、更に
海流に流され、日本に渡来、越前、房総、伊豆地方に広まった。シナズイセンや寒咲きスイセンで流通するものもあるが、同一種。花には芳香があり11月頃から咲き始める。今のように花の種類が少ない時代に菊などと共に重要な生け花材料であった。そして室町時代には「雪中華」の名が使われていた。それが後に中国名「水仙華」から水仙の文字が使われるようになった。それは「水の仙人」の方が深い意味がありそうだったからか?。属名のナーシッサスは、水中に散った、ギリシャ神話の美少年「ナルキス」に由来し、スイセンの花はその化身だと。

Posted by admin at nagara : 09:24

2006年1月24日

花材:ライラック、山ユリ、金魚草、トルコ桔梗、花いかだ、スイトピー、マーガレット、カリフォルニアポピー、アイスランドポピー

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カサブランカ Lilium Oriental Hybrida Casa Blanca          ユリ科
日本はユリの宝庫、野生でありながら素晴らしい花を咲かせる種類が沢山ある。特にその華やかな花は海外で人気を博し、野生種のまま大量に毎年輸出された。その第一は「鉄砲百合」、そして「鹿の子百合」、「山百合」等である。それは昭和50年頃まで続いた。ところが日本では百合の品種改良は殆ど行われていなかった。唯一、スカシ百合だけは、江戸時代から品種改良がなされれてきたが、交雑などせず、その種の中での選抜育種であった為、日本の生け花向きの品種で海外向けではなかった。ところが1980年頃、突如としてオランダから日本の山百合と鹿の子百合の交雑により出来たと言う「スターゲイザー」が日本に上陸した。百合の種間交雑は不可能とされていたがそれを成功させ「オリエンタルハイブリッド」なる系統を作り上げてしまった。その基はアメリカで成功しそれがオランダに渡り更に進化したのである。その約3年後、またまた白花大輪花の「カサブランカ」が上陸した。一躍有名になり憧れの花としてもてはやされ、それは丁度バブル期でもあり、1本が1万円もの値段で取引された。その後値段は安くなったが未だに人気は衰えず、花も球根もよく売れている。


トルコキキョウ    Eustoma russellianum リンドウ科
北アメリカ、コロラド、テキサス原産の多年草。旧属名 Lisianthus からリシアンサスの名で呼ばれる事もある。導入は昭和初期にさかのぼりその時に「トルコ桔梗」の名が付けられようであるが、あまり普及しなかった。戦後、長野県で切り花栽培が始められたが背丈は低く、花色は紫系のみであまり普及しなかった。それが昭和40年代中頃から、農家や種苗会社ご挙って育種を手がけ背丈が伸び、ピンク色の花をつける品種などが作出され一挙に主要な切り花へ変身した。それはアメリカ原産の花を日本が園芸種に育て上げた、珍しいケースと言える。最近では八重咲きの青色花なども作出され、花だけを見ていると、「幻の青いバラ」にも見え、話題を振りまいている。但し、名前に偽りがあるのが残念、広まってしまえば名前なんて何でも良いのかもしれないが、アメリカ原産なのにトルコ、リンドウ科なのに桔梗の名が付く。

キンギョソウ(金魚草)  Antrrihinum majus ゴマノハグサ科
南欧、北アフリカ原産、多年草、19世紀に欧州で栽培されるようになり、豊富な花色と八重咲き種などもあり、栄養系種(宿根草)として扱われていて。それが20世紀になると種子繁殖による1年草として扱われ、秋に蒔き、春に咲く長日植物としてとりあつか
われた。その後、アメリカに渡り、長日性の日長感応の鈍い系統が選抜され、温室用で周年切り花栽培が出来るようになった。1930年頃になると優れた品質のF1種も出現し主要な切り花になった。日本への渡来は江戸時代末期と言われ、切り花用に栽培されてきたが、戦後になり日本でもF1種が作り出され、温室栽培により、露地物とは異なった主要な切り花となり、その生産も増大した。名前


スイトピー(Sweet pea) Lathyrus odoratus マメ科
イタリア、シシリー島原産、秋蒔き1年草、17世紀に発見されイギリスとオランダに種子が送られ、栽培されるようになった。19世紀になって豊富な花色の園芸品種も多数作り出された。その後アメリカに渡り冬咲きの温室用種や矮性種が作りだされ、人気の切り花になった。日本へは19世紀(明治)になって渡来し、温室で冬咲き種が栽培され高級な切り花とし人気を得た。冬咲き種は特に香りが強く、スイトピーの魅力はその花色の豊富さと花の香りにある。スイートピーは「香りの良いエンドウマメ」と理解すると大変。これはエンドウマメの仲間ではなく日本に野生する「レンリソウ」の仲間。故に属を異にする。スイトピーの種子を食べると、けいれんや失神を引き起こす為、要注意。


ライラック(Lilac)   Syringga vulgaris モクセイ科
原産地はブルガリア、トルコ地方。栽培の歴史は16世紀中頃、トルコからフランスに持ち込まれた事に始まる。当初は青紫色1色であったが17世紀には白や濃紫色種も出現し、更にラシニアータ種との種間交雑も行われ園芸種の基礎が作り上げられた。その為、仏名のリラ(Lilas)の名がよく似合う。その後フランスからイギリスに渡りライラックの名で、ヨーロッパ全体、特に北欧、ロシアにも広まり多くの人たちに親しまれるようになった。更に植民地時代のアメリカにも渡り耐寒性の強いアメリカ種が生まれるなどしてニューイングランド地方で多く植えられた。長年西洋人に親しまれてきた花、故に色々な諺も多い。ライラックの花弁は4弁に分かれるが、希に5弁のものもある。この5弁の花を「ラッキーライラック」と言って、その花を飲み込むと愛が叶えられる、との言い伝えが今も残る。また「ライラックのある所のホームがある」などの言い方もあるくらい、どこの家庭でもこの木を植えた。
日本への渡来は明治中頃と言われ、「ムラサキハシドイ」の名が付けられたがその名はあまり使われなかった。また気候的に平地での栽培は難しく北海道でのみ広まった。ハシドイの名は近畿以北の山地に自生する落葉樹で白い花の咲く同属種にハシドイがある為、「紫ハシドイ」となった。
ライラックの繁殖は接ぎ木、その台木ががモクセイ科ではあるが別属のイボタである事は意外である。イボタの仲間は、今「プリベット」が西洋式生け垣やトピアリーにもてはやされる。

ハナイカダ(花筏)        Helwingia japonica ミズキ科
日本の北海道から沖縄、更に中国にまで広く自生、日陰を好む落葉低木。どこにでもある木なのにあまり気がつかない。葉の上に花が咲き、黒い実を着ける、珍しい木。茶花として珍重される。1830年にシーボルトが欧州に持ち帰った。そしてイギリスの書物に書いてある言葉が「花は小さく、何の魅力もない木」と。西洋人には風流が分からないようである。大きな筏を操る船頭をこの花や実に見立たてた。今ではそんな光景は見られない。花は雌雄異株。雌花は4弁で1枚の葉に1個、雄花は3弁で1枚の葉に数個が相乗り。1株では実は付かない。葉の上に花や実を付ける植物がも一つある。「ナギイカダ」である。筏の風情はない。花の咲き方は珍しいが、どこにもある植物と言う事で生活色豊か。色々な名で呼ばれている。ヨメノナミダ、イボナ、アズキナ、ママコナ、等々、「ナ」と付くのは「菜」でこれの若葉が食用になる為。


マーガレット(Marguerite) Argyranthemum frutesens キク科
カナリー諸島原産、多年草。18世紀初頭、フランスに渡り品種改良が進められた。別名、パリデイジーの名はその為。よく似たものに欧州原産で日本でも野生化するフランスギク(Argyranthemum leucanthemum)がある。これは別名オックアイデイジーの名もあるが、イギリスでは逆に、これをマーガレットと呼び、マーガレットをオックスアイデイジーと呼んでいる。紛らわしいが、それだけ人々の生活に係わってきた為なのだろう。マーガレットの語源はギリシャ語のマルガリテース、真珠を意味する.。マーガレットの名は語源からも良い印象があり女性のクリスチャンネーム(キリスト教で洗礼式に授かる名前)としてよく使われる。学名のArgyranthemum は Chrysanthemum の旧属名で欧州ではこれが多く使われる。それは一般のキク類と区別する為。日本への導入は明治末期。当時は温室で栽培されていたが後、暖かい房州や伊豆で露地栽培がされるようになった。又、マーガレットと言えば、白い一重の清楚な花をイメージするが、種間交雑による品種改良が進み、大輪種、八重咲き種、黄花種、桃色花種等々、変化に富む。


アイスランドポピー (Iceland Poppy)   Papaver nudicaule ケシ科
北アメリカ、ユーラシア大陸の北部に広く自生。秋蒔き1年草。18世紀に北極圏の探検家がシベリアからモンゴルにかけ広く自生している本種を発見し、北極圏の花のイメージでアイスランドの名を付けられたと思われる。別名、発見された場所からシベリアヒナゲシの名もある。寒さには非常に強い為、暖かい場所なら冬(2月頃)から咲き始める。蕾は毛で覆われ、下を向きながら大きくなり、やがて上向きになると蕾を覆っていた毛の生えた皮が二つに割れ、中から鮮やかな4弁の花が咲く。花茎は細いが剛直、花期は6月頃までと長い。ケシの仲間は多い。

鬼ケシ(オリエンタルポピー)      Papaber orientale
ヒナゲシ(シャーレーポピー、虞美人草) Papaber rhoeas
ケシ Papaber somniferum

カリフォルニアポピー(花菱草)      Eschscholzia californica
ヒマラヤンブルーポピー Meconopsis betonicifolia
チューリップポピー Hannemania fumariifolia


Posted by admin at nagara : 11:34

花材:ツバキ、アルストロメリア、花菜、カーネーション、カスミソウ、カンガルーポー

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ツバキ(椿) Camellia japonica ツバキ科
お正月には「松竹梅」を飾る習わしが今にも残るが、その基は「松竹椿」であったと言われ神社の襖絵などに描かれている。太古の昔、春の花はサクラ、ツツジ、アセビの他にツバキなどが数えられ、特にツバキは古事記や日本書記にも多く記載されている。ツバキの語源は「厚葉木」か「艶葉木」と言われている。又、「椿」は和字で漢字ではなく、漢字にも「椿」はあるがこの植物はセンダン科の「チャンチン」である。今日ツバキと言われる花は殆どが園芸種で江戸時代以降に作りだされたものである。その基になった野生のツバキは「ヤブツバキ」と称し青森が北限とされ、北海道に自生はない。ツバキの品種改良は全国各地で行われそれぞれの地域の特色のある品種が生み出された。それは「江戸ツバキ」「京ツバキ」「中京ツバキ」「肥後ツバキ」等である。茶花で人気の「ワビスケ」があるが、これは独特の形質をもちヤブツバキとは別物であると言われるが来歴は謎に包まれている。樹齢350年と推定されるその古木は京都、大徳寺に今も残る。ツバキの品種改良は今日も盛んで種間交雑や外来種の導入により様変わりしてきた。

ハナナ(別名:菜の花、ナタネ、アブラナ)  Brassica campestris アブラナ科
黄色い菜の花が一面に咲いた光景を見ると、昔見た早春の田園風景を思い出す。それは「ナタネ油」を採る為に水田の裏作で日本全国何処でもアブラナが栽培されたからである。又その絞り粕は油粕として今日でも有用な肥料に使われている。以来、春の花として歌に歌われ、端午の節句には雛壇に飾る花としてももてはやされている。今日切り花用に栽培されているハナナは縮緬ハナナと称し縮緬白菜から分離したものと言われている。これは蕾を摘んで野菜用にも用いれている。最近春になると河川の広い敷地が一面に黄色い菜の花が咲く。これを見て、昔、田圃や畑で見た菜の花畑を思い出す人も多いがこれは「アブラナ」ではなくカラシナが野生化したものである。共にアブラナ科の近縁種である為、花は変わりない。


アルストロメリア Alstroemeria hybrida   アルストロメリ科
南米のチリ、ブラジルなどが原産地。従来、ヒガンバナ科に属していたが、独立したアルストロメリア科に分かられるようになった。その多くの原種を基にイギリスやオランダで品種改良が行われ切り花用の優れた品種が多数作り出された。それらは昭和40年代にオランダから導入され、一挙に広まり、今日では切り花用主要花卉に成長した。導入当時、切り花用の優良品種は全てパテントが付けられ、パテント料の支払いが必要になる事と同時に、勝手に殖やさせない事などの条件が付けられていた。またそのような制度は当時、欧州、アメリカにおいては浸透していたが日本に於いてはそのような制度はなく対応に苦慮した。時には数千本以上のまとまった数量を一度に購入せなくてはならず、当時の農家は面食らった。しかし、今日では他の花卉も含めそのような制度は浸透し、日本の花卉種苗の品質は世界的なものになった。ところがこれとは別に何時の頃に日本に入ってきたのか、農家の庭先などで「ユリズイセン」の名で植えられているものがある。これはアルストロメリアの原種、「プルケラ種」で大変丈夫で、屋外で容易に年を越し毎年咲いてくれるが、切り花用園芸品種に比較すると花は小さい。

カンガルーポー(Kangaroo Paw) Anigozanthos spp ハエモドルム科
オーストラリア西部原産、背丈は1m以上になる、常緑、単子葉の多年草、葉形はアヤメや石菖に似る。花は毛に包まれた珍花。その花型がカンガルーの足に似ている為、その名がある。花期は春から夏。湿地から乾燥地帯にまで自生するが、やや湿り気を好むものが多い。冬は最低温度5℃以上が良い。我が国での栽培の歴史は浅く、昭和46年にニュージーランドから初めて入った。そして昭和48年頃から切り花用に栽培が始まった。花保ち良く、ユニークな花型が新しい花材として人気を呼んだ。導入時はヒガンバナ科に属してしたが今は聞きなれない、ハエモドルム科。これはオーストラリアとニューギニアにある Haemodorum と言う植物とその近縁種からなり、単子葉の多年草で北米と中南米と南アフリカ、豪州にのみ自生。ユーラシア大陸にはない植物の為、なじみが薄い。


カーネーション   Dianthus caryophyllus ナデシコ科
南欧、西アジアに自生する原種を基に14世紀頃、イギリスで品種改良が始まり、後、フランスでも改良が進み、18世紀になり、イギリスではボーダーカーネーションが、19世紀にはフランスで四季咲き性のマルメゾン・カーネーションが完成した。これらは何れも実生系で背丈は30cm程度、花色は固定されていた。その後、20世紀になって今度はアメリカ育成された栄養系で四季咲き性のパーペチュアル・カーネーションが作り出され、今日の切り花用温室カーネーションとして発展した。日本への渡来は江戸初期の17世紀頃でオランダ船で持ち込まれ「アンジャベル」また「アンジャ」の名で呼ばれていた。明治になってアメリカから温室カーネーションが導入され切り花用営利栽培が始まり「カーネーション」の名になった。戦後になって鉢植えや花壇でも花が楽しまれるようになり、実生系のボーダーカンーネーションなどを基にミニカーネーションが作り出され鉢植えとして人気を得ている。カーネーションの育種には多くの原種が交雑されて出来上がった訳であるが中国原産のセキチクの交雑により四季咲き性になった事がこの花の価値を大きく高めた。


シュッコンカスミソウ(宿根霞草) Gypsophila paniculata  ナデシコ科
原産地は中央アジア、地下部に多肉質の根茎ををもち、冬はロゼット株で越冬し、寒さに強い。栽培の歴史は浅く、1759年の欧州に紹介され、フラワーアレンジメント用に栽培されるようになった。その後、アメリカで品種改良が進み、今日の品種にもつながる「ブリストル・フェアリー」が育種され栽培が広まった。日本への導入は1879年に在来種が導入されたが西洋式フラワーアレンジメントが普及していない時代で、あまり栽培される事はなかった。また当時はカスミソウの名前ではなく「コゴメナデシコ」の名が使われ、昭和40年発行の牧野植物図鑑にもこの名前で記載されている。今日栽培されている切り花用種の導入は遅く1975年であったが、生活スタイルが西洋化する中、大変な人気を得て一挙に広まった。品種や花色に大きな変化はないが赤花の「レッドシー」も加わった。カスミソウには本種の他に春蒔き1年草の G, elegans が栽培が容易で広く栽培される。そしてガーデニングで人気を得ているなが丈の低い、G, repens がある。それには「ガーデンブライド」などの品種があり寄せ植えに人気。

Posted by admin at nagara : 11:00

花材:クレマチス(ユキオコシ、カザグルマ、テッセン、ドクラーラッペル、ビビアンペンネル、HFヤング、タングチカ、モンタナ、アーマンデー、インテグリフォーリア)

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クレマチス    Clematis hybrida キンポウゲ科
西洋で、バラは庭のキング(王)、クレマチスはクイーン(女王)とまで言われ、どこの庭にもバラと同様に多くのクレマチスが見られる。日本においてはカザグルマが自生するなどして、和風感覚の花でもあり人気はあるが、多くの園芸品種(クレマチス)が庭にあふれるように咲く事はない。ただカザグルマと共に中国原産のテッセンが15~17世紀頃に渡来し各地に植えられ、その栽培の歴史は古い。特に妙心寺、天球院の襖絵に描かれるなどして多くの人に好まれていたようである。欧州のクレマチスの導入は明治末期になってから。西洋におけるクレマチス栽培歴は意外に新しく、19世紀になって、イギリスにおいて、日本のカザグルマや中国のテッセンが初めて導入され、欧州原産のビチセラやインテグリフォーリアとの交雑が行われるようになり、多くの園芸品種が生み出した。そして、夏、冷涼な欧州の気候風土にマッチし、一挙に広まった。今日、我が国でのクレマチスお栽培状況は、アーマンデー、アンスエンシス、などの丈夫な原種や原種の特色を強く受け継いでいる、モンタナ系、ビチセラ系、インテグリフォーリア系、テキセンシス系、ジャックマニー系等が好まれて植えられているような傾向にある。更に最近、ニュージーランド原産種を基にして作り出された常緑性のカルトマニージョーなども出回るようになった。

クレマチス C, hybrida ザプレジデント、クリムソンキング、他
テッセン(鉄線) C, florida
カザグルマ(風車) C, patens  ルリオコシ(桃八重)、ユキオコシ(白八重)
アーマンデー C, armandii アップルブロッサム(薄桃)
モンタナ C, montana アレキサンダー
アンスエンシス C, anshuensis スノーフレーク(白)
シルホーサ C, cirrhosa ジングルベル
ビチセラ C, viticella
インテグリフォーリア C, integrifolia デユランデー
ジャックマニー C, jackmanii エトアールバイオレット
テキシエンシス C, texensis ダッチェスオブアルバニー
カルトマニージョー   C, Cartmanni Joe
センニンソウ      C, terniflora
ミヤマハンショウズル  C, ochotensis

Posted by admin at nagara : 10:19

2005年9月18日

8月の花(ランタナ、プランバーゴ、千日紅、鷺草)

今年の夏は大変に蒸し暑い日々が続きました。そんな中、長良園芸の周りでは暑さをものともせず色々な花達が咲き競っていました。それらをズームアップしてみるとまたまた、素晴らしい素顔を見せていいる事に気づき感動です。
その何点かをご紹介します。
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Posted by admin at nagara : 20:50

夏の花 2(ダンドク、サルスベリ、アンゲロニア、カシワバアジサイ)

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Posted by admin at nagara : 20:49

2005年1月 8日

チューリップポピー、ボロニア「ピナータ」、寒ボタン)

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Posted by admin at nagara : 16:32

ホヤ、ボダイジュ、チャボ・ホトトギス

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Posted by admin at nagara : 16:31