花材:ライラック、山ユリ、金魚草、トルコ桔梗、花いかだ、スイトピー、マーガレット、カリフォルニアポピー、アイスランドポピー

カサブランカ Lilium Oriental Hybrida Casa Blanca ユリ科
日本はユリの宝庫、野生でありながら素晴らしい花を咲かせる種類が沢山ある。特にその華やかな花は海外で人気を博し、野生種のまま大量に毎年輸出された。その第一は「鉄砲百合」、そして「鹿の子百合」、「山百合」等である。それは昭和50年頃まで続いた。ところが日本では百合の品種改良は殆ど行われていなかった。唯一、スカシ百合だけは、江戸時代から品種改良がなされれてきたが、交雑などせず、その種の中での選抜育種であった為、日本の生け花向きの品種で海外向けではなかった。ところが1980年頃、突如としてオランダから日本の山百合と鹿の子百合の交雑により出来たと言う「スターゲイザー」が日本に上陸した。百合の種間交雑は不可能とされていたがそれを成功させ「オリエンタルハイブリッド」なる系統を作り上げてしまった。その基はアメリカで成功しそれがオランダに渡り更に進化したのである。その約3年後、またまた白花大輪花の「カサブランカ」が上陸した。一躍有名になり憧れの花としてもてはやされ、それは丁度バブル期でもあり、1本が1万円もの値段で取引された。その後値段は安くなったが未だに人気は衰えず、花も球根もよく売れている。
トルコキキョウ Eustoma russellianum リンドウ科
北アメリカ、コロラド、テキサス原産の多年草。旧属名 Lisianthus からリシアンサスの名で呼ばれる事もある。導入は昭和初期にさかのぼりその時に「トルコ桔梗」の名が付けられようであるが、あまり普及しなかった。戦後、長野県で切り花栽培が始められたが背丈は低く、花色は紫系のみであまり普及しなかった。それが昭和40年代中頃から、農家や種苗会社ご挙って育種を手がけ背丈が伸び、ピンク色の花をつける品種などが作出され一挙に主要な切り花へ変身した。それはアメリカ原産の花を日本が園芸種に育て上げた、珍しいケースと言える。最近では八重咲きの青色花なども作出され、花だけを見ていると、「幻の青いバラ」にも見え、話題を振りまいている。但し、名前に偽りがあるのが残念、広まってしまえば名前なんて何でも良いのかもしれないが、アメリカ原産なのにトルコ、リンドウ科なのに桔梗の名が付く。
キンギョソウ(金魚草) Antrrihinum majus ゴマノハグサ科
南欧、北アフリカ原産、多年草、19世紀に欧州で栽培されるようになり、豊富な花色と八重咲き種などもあり、栄養系種(宿根草)として扱われていて。それが20世紀になると種子繁殖による1年草として扱われ、秋に蒔き、春に咲く長日植物としてとりあつか
われた。その後、アメリカに渡り、長日性の日長感応の鈍い系統が選抜され、温室用で周年切り花栽培が出来るようになった。1930年頃になると優れた品質のF1種も出現し主要な切り花になった。日本への渡来は江戸時代末期と言われ、切り花用に栽培されてきたが、戦後になり日本でもF1種が作り出され、温室栽培により、露地物とは異なった主要な切り花となり、その生産も増大した。名前
スイトピー(Sweet pea) Lathyrus odoratus マメ科
イタリア、シシリー島原産、秋蒔き1年草、17世紀に発見されイギリスとオランダに種子が送られ、栽培されるようになった。19世紀になって豊富な花色の園芸品種も多数作り出された。その後アメリカに渡り冬咲きの温室用種や矮性種が作りだされ、人気の切り花になった。日本へは19世紀(明治)になって渡来し、温室で冬咲き種が栽培され高級な切り花とし人気を得た。冬咲き種は特に香りが強く、スイトピーの魅力はその花色の豊富さと花の香りにある。スイートピーは「香りの良いエンドウマメ」と理解すると大変。これはエンドウマメの仲間ではなく日本に野生する「レンリソウ」の仲間。故に属を異にする。スイトピーの種子を食べると、けいれんや失神を引き起こす為、要注意。
ライラック(Lilac) Syringga vulgaris モクセイ科
原産地はブルガリア、トルコ地方。栽培の歴史は16世紀中頃、トルコからフランスに持ち込まれた事に始まる。当初は青紫色1色であったが17世紀には白や濃紫色種も出現し、更にラシニアータ種との種間交雑も行われ園芸種の基礎が作り上げられた。その為、仏名のリラ(Lilas)の名がよく似合う。その後フランスからイギリスに渡りライラックの名で、ヨーロッパ全体、特に北欧、ロシアにも広まり多くの人たちに親しまれるようになった。更に植民地時代のアメリカにも渡り耐寒性の強いアメリカ種が生まれるなどしてニューイングランド地方で多く植えられた。長年西洋人に親しまれてきた花、故に色々な諺も多い。ライラックの花弁は4弁に分かれるが、希に5弁のものもある。この5弁の花を「ラッキーライラック」と言って、その花を飲み込むと愛が叶えられる、との言い伝えが今も残る。また「ライラックのある所のホームがある」などの言い方もあるくらい、どこの家庭でもこの木を植えた。
日本への渡来は明治中頃と言われ、「ムラサキハシドイ」の名が付けられたがその名はあまり使われなかった。また気候的に平地での栽培は難しく北海道でのみ広まった。ハシドイの名は近畿以北の山地に自生する落葉樹で白い花の咲く同属種にハシドイがある為、「紫ハシドイ」となった。
ライラックの繁殖は接ぎ木、その台木ががモクセイ科ではあるが別属のイボタである事は意外である。イボタの仲間は、今「プリベット」が西洋式生け垣やトピアリーにもてはやされる。
ハナイカダ(花筏) Helwingia japonica ミズキ科
日本の北海道から沖縄、更に中国にまで広く自生、日陰を好む落葉低木。どこにでもある木なのにあまり気がつかない。葉の上に花が咲き、黒い実を着ける、珍しい木。茶花として珍重される。1830年にシーボルトが欧州に持ち帰った。そしてイギリスの書物に書いてある言葉が「花は小さく、何の魅力もない木」と。西洋人には風流が分からないようである。大きな筏を操る船頭をこの花や実に見立たてた。今ではそんな光景は見られない。花は雌雄異株。雌花は4弁で1枚の葉に1個、雄花は3弁で1枚の葉に数個が相乗り。1株では実は付かない。葉の上に花や実を付ける植物がも一つある。「ナギイカダ」である。筏の風情はない。花の咲き方は珍しいが、どこにもある植物と言う事で生活色豊か。色々な名で呼ばれている。ヨメノナミダ、イボナ、アズキナ、ママコナ、等々、「ナ」と付くのは「菜」でこれの若葉が食用になる為。
マーガレット(Marguerite) Argyranthemum frutesens キク科
カナリー諸島原産、多年草。18世紀初頭、フランスに渡り品種改良が進められた。別名、パリデイジーの名はその為。よく似たものに欧州原産で日本でも野生化するフランスギク(Argyranthemum leucanthemum)がある。これは別名オックアイデイジーの名もあるが、イギリスでは逆に、これをマーガレットと呼び、マーガレットをオックスアイデイジーと呼んでいる。紛らわしいが、それだけ人々の生活に係わってきた為なのだろう。マーガレットの語源はギリシャ語のマルガリテース、真珠を意味する.。マーガレットの名は語源からも良い印象があり女性のクリスチャンネーム(キリスト教で洗礼式に授かる名前)としてよく使われる。学名のArgyranthemum は Chrysanthemum の旧属名で欧州ではこれが多く使われる。それは一般のキク類と区別する為。日本への導入は明治末期。当時は温室で栽培されていたが後、暖かい房州や伊豆で露地栽培がされるようになった。又、マーガレットと言えば、白い一重の清楚な花をイメージするが、種間交雑による品種改良が進み、大輪種、八重咲き種、黄花種、桃色花種等々、変化に富む。
アイスランドポピー (Iceland Poppy) Papaver nudicaule ケシ科
北アメリカ、ユーラシア大陸の北部に広く自生。秋蒔き1年草。18世紀に北極圏の探検家がシベリアからモンゴルにかけ広く自生している本種を発見し、北極圏の花のイメージでアイスランドの名を付けられたと思われる。別名、発見された場所からシベリアヒナゲシの名もある。寒さには非常に強い為、暖かい場所なら冬(2月頃)から咲き始める。蕾は毛で覆われ、下を向きながら大きくなり、やがて上向きになると蕾を覆っていた毛の生えた皮が二つに割れ、中から鮮やかな4弁の花が咲く。花茎は細いが剛直、花期は6月頃までと長い。ケシの仲間は多い。
鬼ケシ(オリエンタルポピー) Papaber orientale
ヒナゲシ(シャーレーポピー、虞美人草) Papaber rhoeas
ケシ Papaber somniferum
カリフォルニアポピー(花菱草) Eschscholzia californica
ヒマラヤンブルーポピー Meconopsis betonicifolia
チューリップポピー Hannemania fumariifolia
Posted by admin at nagara : 11:34
花材:ツバキ、アルストロメリア、花菜、カーネーション、カスミソウ、カンガルーポー

ツバキ(椿) Camellia japonica ツバキ科
お正月には「松竹梅」を飾る習わしが今にも残るが、その基は「松竹椿」であったと言われ神社の襖絵などに描かれている。太古の昔、春の花はサクラ、ツツジ、アセビの他にツバキなどが数えられ、特にツバキは古事記や日本書記にも多く記載されている。ツバキの語源は「厚葉木」か「艶葉木」と言われている。又、「椿」は和字で漢字ではなく、漢字にも「椿」はあるがこの植物はセンダン科の「チャンチン」である。今日ツバキと言われる花は殆どが園芸種で江戸時代以降に作りだされたものである。その基になった野生のツバキは「ヤブツバキ」と称し青森が北限とされ、北海道に自生はない。ツバキの品種改良は全国各地で行われそれぞれの地域の特色のある品種が生み出された。それは「江戸ツバキ」「京ツバキ」「中京ツバキ」「肥後ツバキ」等である。茶花で人気の「ワビスケ」があるが、これは独特の形質をもちヤブツバキとは別物であると言われるが来歴は謎に包まれている。樹齢350年と推定されるその古木は京都、大徳寺に今も残る。ツバキの品種改良は今日も盛んで種間交雑や外来種の導入により様変わりしてきた。
ハナナ(別名:菜の花、ナタネ、アブラナ) Brassica campestris アブラナ科
黄色い菜の花が一面に咲いた光景を見ると、昔見た早春の田園風景を思い出す。それは「ナタネ油」を採る為に水田の裏作で日本全国何処でもアブラナが栽培されたからである。又その絞り粕は油粕として今日でも有用な肥料に使われている。以来、春の花として歌に歌われ、端午の節句には雛壇に飾る花としてももてはやされている。今日切り花用に栽培されているハナナは縮緬ハナナと称し縮緬白菜から分離したものと言われている。これは蕾を摘んで野菜用にも用いれている。最近春になると河川の広い敷地が一面に黄色い菜の花が咲く。これを見て、昔、田圃や畑で見た菜の花畑を思い出す人も多いがこれは「アブラナ」ではなくカラシナが野生化したものである。共にアブラナ科の近縁種である為、花は変わりない。
アルストロメリア Alstroemeria hybrida アルストロメリ科
南米のチリ、ブラジルなどが原産地。従来、ヒガンバナ科に属していたが、独立したアルストロメリア科に分かられるようになった。その多くの原種を基にイギリスやオランダで品種改良が行われ切り花用の優れた品種が多数作り出された。それらは昭和40年代にオランダから導入され、一挙に広まり、今日では切り花用主要花卉に成長した。導入当時、切り花用の優良品種は全てパテントが付けられ、パテント料の支払いが必要になる事と同時に、勝手に殖やさせない事などの条件が付けられていた。またそのような制度は当時、欧州、アメリカにおいては浸透していたが日本に於いてはそのような制度はなく対応に苦慮した。時には数千本以上のまとまった数量を一度に購入せなくてはならず、当時の農家は面食らった。しかし、今日では他の花卉も含めそのような制度は浸透し、日本の花卉種苗の品質は世界的なものになった。ところがこれとは別に何時の頃に日本に入ってきたのか、農家の庭先などで「ユリズイセン」の名で植えられているものがある。これはアルストロメリアの原種、「プルケラ種」で大変丈夫で、屋外で容易に年を越し毎年咲いてくれるが、切り花用園芸品種に比較すると花は小さい。
カンガルーポー(Kangaroo Paw) Anigozanthos spp ハエモドルム科
オーストラリア西部原産、背丈は1m以上になる、常緑、単子葉の多年草、葉形はアヤメや石菖に似る。花は毛に包まれた珍花。その花型がカンガルーの足に似ている為、その名がある。花期は春から夏。湿地から乾燥地帯にまで自生するが、やや湿り気を好むものが多い。冬は最低温度5℃以上が良い。我が国での栽培の歴史は浅く、昭和46年にニュージーランドから初めて入った。そして昭和48年頃から切り花用に栽培が始まった。花保ち良く、ユニークな花型が新しい花材として人気を呼んだ。導入時はヒガンバナ科に属してしたが今は聞きなれない、ハエモドルム科。これはオーストラリアとニューギニアにある Haemodorum と言う植物とその近縁種からなり、単子葉の多年草で北米と中南米と南アフリカ、豪州にのみ自生。ユーラシア大陸にはない植物の為、なじみが薄い。
カーネーション Dianthus caryophyllus ナデシコ科
南欧、西アジアに自生する原種を基に14世紀頃、イギリスで品種改良が始まり、後、フランスでも改良が進み、18世紀になり、イギリスではボーダーカーネーションが、19世紀にはフランスで四季咲き性のマルメゾン・カーネーションが完成した。これらは何れも実生系で背丈は30cm程度、花色は固定されていた。その後、20世紀になって今度はアメリカ育成された栄養系で四季咲き性のパーペチュアル・カーネーションが作り出され、今日の切り花用温室カーネーションとして発展した。日本への渡来は江戸初期の17世紀頃でオランダ船で持ち込まれ「アンジャベル」また「アンジャ」の名で呼ばれていた。明治になってアメリカから温室カーネーションが導入され切り花用営利栽培が始まり「カーネーション」の名になった。戦後になって鉢植えや花壇でも花が楽しまれるようになり、実生系のボーダーカンーネーションなどを基にミニカーネーションが作り出され鉢植えとして人気を得ている。カーネーションの育種には多くの原種が交雑されて出来上がった訳であるが中国原産のセキチクの交雑により四季咲き性になった事がこの花の価値を大きく高めた。
シュッコンカスミソウ(宿根霞草) Gypsophila paniculata ナデシコ科
原産地は中央アジア、地下部に多肉質の根茎ををもち、冬はロゼット株で越冬し、寒さに強い。栽培の歴史は浅く、1759年の欧州に紹介され、フラワーアレンジメント用に栽培されるようになった。その後、アメリカで品種改良が進み、今日の品種にもつながる「ブリストル・フェアリー」が育種され栽培が広まった。日本への導入は1879年に在来種が導入されたが西洋式フラワーアレンジメントが普及していない時代で、あまり栽培される事はなかった。また当時はカスミソウの名前ではなく「コゴメナデシコ」の名が使われ、昭和40年発行の牧野植物図鑑にもこの名前で記載されている。今日栽培されている切り花用種の導入は遅く1975年であったが、生活スタイルが西洋化する中、大変な人気を得て一挙に広まった。品種や花色に大きな変化はないが赤花の「レッドシー」も加わった。カスミソウには本種の他に春蒔き1年草の G, elegans が栽培が容易で広く栽培される。そしてガーデニングで人気を得ているなが丈の低い、G, repens がある。それには「ガーデンブライド」などの品種があり寄せ植えに人気。
Posted by admin at nagara : 11:00
花材:クレマチス(ユキオコシ、カザグルマ、テッセン、ドクラーラッペル、ビビアンペンネル、HFヤング、タングチカ、モンタナ、アーマンデー、インテグリフォーリア)

クレマチス Clematis hybrida キンポウゲ科
西洋で、バラは庭のキング(王)、クレマチスはクイーン(女王)とまで言われ、どこの庭にもバラと同様に多くのクレマチスが見られる。日本においてはカザグルマが自生するなどして、和風感覚の花でもあり人気はあるが、多くの園芸品種(クレマチス)が庭にあふれるように咲く事はない。ただカザグルマと共に中国原産のテッセンが15~17世紀頃に渡来し各地に植えられ、その栽培の歴史は古い。特に妙心寺、天球院の襖絵に描かれるなどして多くの人に好まれていたようである。欧州のクレマチスの導入は明治末期になってから。西洋におけるクレマチス栽培歴は意外に新しく、19世紀になって、イギリスにおいて、日本のカザグルマや中国のテッセンが初めて導入され、欧州原産のビチセラやインテグリフォーリアとの交雑が行われるようになり、多くの園芸品種が生み出した。そして、夏、冷涼な欧州の気候風土にマッチし、一挙に広まった。今日、我が国でのクレマチスお栽培状況は、アーマンデー、アンスエンシス、などの丈夫な原種や原種の特色を強く受け継いでいる、モンタナ系、ビチセラ系、インテグリフォーリア系、テキセンシス系、ジャックマニー系等が好まれて植えられているような傾向にある。更に最近、ニュージーランド原産種を基にして作り出された常緑性のカルトマニージョーなども出回るようになった。
クレマチス C, hybrida ザプレジデント、クリムソンキング、他
テッセン(鉄線) C, florida
カザグルマ(風車) C, patens ルリオコシ(桃八重)、ユキオコシ(白八重)
アーマンデー C, armandii アップルブロッサム(薄桃)
モンタナ C, montana アレキサンダー
アンスエンシス C, anshuensis スノーフレーク(白)
シルホーサ C, cirrhosa ジングルベル
ビチセラ C, viticella
インテグリフォーリア C, integrifolia デユランデー
ジャックマニー C, jackmanii エトアールバイオレット
テキシエンシス C, texensis ダッチェスオブアルバニー
カルトマニージョー C, Cartmanni Joe
センニンソウ C, terniflora
ミヤマハンショウズル C, ochotensis
Posted by admin at nagara : 10:19
花材:班入ガクアジサイ、柏葉アジサイ、七段花、アナベル、山アジサイ、クレナイ

アジサイ Hydrangea macrophylla var Otaksa ユキノシタ科
アジサイは昭和40年代に西洋アジサイ(ハイドランジア)の名のもとに欧州から鉢植え用に改良された優れた品種が導入され、日本原産のアジサイの素晴らしさにだれもが驚いた。その後も優れら品種が導入される中、日本でも品種改良が行われ、優れた品種が多数生まれるようになった。そしてアジサイの本家である、日本古来の園芸品種にも注目されるようにもなった。更には、柏葉アジサイなど、海外の自生種も導入されるなどして、切り花、鉢植え、ガーデン用といろいろな角度から我々の生活の中に浸透してきている。アジサイの語源は「集真藍」で、万葉集にも登場し多くの人の目にとまったものと思われる。ところが平安時代に源順が、中国において白楽天が詩歌の中で「紫陽花」の文字を当てている花があり、それをアジサイと早合点し、誤った名前をつけてしまった。その「紫陽花」はどのような植物なのかは不明。中国名は「八仙花」。またアジサイは「ガクアジサイ」(Hydrangea macrophylla)が全部装飾花になったものを言い、これは野生にはなく、自然発生的に出来たものが庭先で栽培されるようになった物。それをシーボルトが欧州に持ち帰り、日本人妻であり「おたきさん」の名で親しまれていた「楠本滝」から変種名をつけ、ガクアジサイの変種とした。
ガクアジアイ H, macrophylla
城ケ崎、墨田の花火
アジサイ H, macrophylla var Otaksa
ウズアジサイ
ヤマアジサイ H,serrata
七段花、紅萼アジサイ(クレナイ)、アマチャ、
柏葉アジサイ H, quercifolia 北米原産
アナベル・アジサイ H, arborescens 北米原産
コアジサイ H, hirta 関東以西
ツルアジサイ H, petiolaris
タマアジサイ H, involucrata
台湾常磐アジサイ H, scandens 台湾、フィリピン原産
Posted by admin at nagara : 07:54
花材:グロリオサ、グラジオラス、ケイトウ

グロリオサ Gloriosa rothschildiana ユリ科
1903年にアフリカのウガンダで発見されヨーロッパにもたらされ、切り花用に大変もてはやされた。それが日本にも渡来したが、日本の生け花には不向きで普及しなかった。しかし戦後、西洋のフラワーアレンジメントの普及と共に、日本の生け花も大胆な作品がつくりだされるようになり脚光を浴びるようになった。
グロリオサは土中に細長い球根をもつ多年草。寒さに弱く、春植え球根植物として取り扱う。茎は蔓状に伸び、葉の先が巻ひげ状になり、他のものに絡まって成長する。花は夏に咲く。日当たりを好み、高温多湿に強い。秋には葉が黄変し、冬になると地上部は枯れる。球根は凍結させないよう越冬する。炎にも似た華やかな花形からグロリオサ(栄光)の名が付く。
グラジオラス Gladiolus spp アヤメ科
グラジオラスは17世紀の中頃、主に南アフリカからフランスなど欧州諸国に導入され、品種改良が始まり、後、アメリカ、カナダでも改良が進み今日の豪華な園芸種にまで発展した。その原種は北アフリカ、地中海地方、西アジアなど各地に自生し300種にものぼると言はれる。その中の12種くらいが親になり今日の園芸種が生まれた。ゆえに品種により花色は豊富で早咲き種から晩生種まで花期の幅が広い。日本への渡来は明治初期。ダリアと共に、春植え球根植物としてメジャーな存在であるが、今の時代、春この球根を買って庭に植える人は少ない。営利用に植え付け時期をずらしながら露地植えにして切り花用に多く栽培され、手頃な値段で豪華な花が楽しめ、その需要は減ったと言いながらも多い。またグラジオラスには秋に植える、春咲き種(早咲き種)がある。茎はやや細く、花数は少ない原種に近い系統で、コルビリーアルバ、ニンフ、コメット、チャームなどの品種がある。これらは半耐寒性の為、冬は霜よけをし越冬して4月に花を咲かせる。
グラジオラスの名の語源は葉の形が剣(つるぎ)の形に似ている事による。
ケイトウ(鶏頭) Celosia cristata ヒユ科
ケイトウは戦後の平和がおとずれた時、荒れ果てた土地に元気よく咲き競い、誰もがその花を見ての新たな花の時代の到来を感じとった。そして昭和40年代になりプラスチックのプランターに花を植え屋外で楽しむようになり、サルビア、マリーゴールドと共にケイトウも使われ、多くの園芸品種が作出された。その筆頭がファイアーグローであった。それは在来の「鶏冠ケイトウ」ではなく、終戦前、福岡県八女市の大月留吉氏がインドから持ち帰った花冠が球状になる久留米鶏頭を改良したものでAASにも入賞しゴールドメダルに輝いた。又、花穂が鶏冠状にならず、円錐型になる「ヤリケイトウ」と、房状になる「羽毛ケイトウ」があり、これらも切り花用や花壇用に品種改良が進められ学校の花壇や公園などの花壇に多く用いれれた。そのような花は今日、四季咲き性の強いペチュニア系の花に押されあまり人気はなくなってしまった。ところが「ベネズエラ」の名で世に出た、花穂が細い筒状の「野ケイトウ」の改良種は3倍体でタネができない為、いつまでも咲き続ける為、人気がある。この「野ケイトウ」は従来あまり注目される事のなかった日本の野生種であるが、古く中国から渡来し万葉集にも「韓藍」(カラアイ)の名で登場する。これは普通の鶏頭の原種のように思われるが学名は(Celosia argentea)で別種。
Posted by admin at nagara : 07:27
2005年11月25日
10月の花(ワイルドオーツ、シュガーバイン、千日小坊、ペニセタム「銀狐」、スノーサンゴ)

ペニセタム「銀キツネ」 Pennisetum villosum 熱帯アフリカ原産 イネ科
○セールスポイント
銀緑色の細葉から成る半球状の株の中から多数、花茎が出て、先端部に白くて柔らかな花穂がうなだれるように咲く。それは銀狐の太い尾の様で美しい。草丈は1m程度で手頃、狭い庭でも楽しめる。アフリカ原産でありながら、寒さに強く、屋外で越冬する。
○付き合い方
日当たりの良い屋外で地植えにすると年々株が大きくなり成長が楽しめる。そして、葉や花穂がカールする為、傾斜地に植えると特によく映る。グラス類の中でも、本種は小さなポット苗でコンパクトな草姿で花穂も楽しめる為、鉢植えや秋の寄せ植えに最適である。
スノーサンゴ Solanum pseudocapsicum 園芸種 ナス科
○セールスポイント
班入の小葉が密に付いたコンパクトな株に白から黄色、そして橙色に変色した丸実が幾つも付く。そのグラデーションが素晴らしい。フユサンゴの変異種で、そのイメージは一新。夏の間も枝は伸び過ぎず安定した草姿。冬の寒さに強く、日陰にもよく耐える。
○付き合い方
1年中、屋外の気象条件にも十分耐え、地植えも可能であるが、草姿が小型でコンパクトな為、鉢植えか寄せ植えにして楽しむのが良い。夏はできるだけ日の当たる場所で健全に育てれば、冬は日の当たらない室内でもよく保ち、寒さにも耐える。
ワイルドオーツ Chasmanthium latifolium 北アメリカ原産 イネ科
○セールスポイント
細い釣り糸のような花茎を湾曲させ、その先に濃緑色で平たい小判状の実がいくつも垂れ下がる。風に揺れるその風情は涼しげ。葉は夏に黄変する事なく、濃緑色が美しい。実は暑い夏に付き、秋には黄色に染まりながら、いつまでも付いたまま、初冬まで楽しめる。
○付き合い方
綺麗な花が咲く訳ではないが、6~8号鉢に植え、大きく育て、笹のような力強い葉と、ひらひらと揺れる実を楽む。又、山野草風の寄せ植えにもよく映る。地植えもできるが全体が緑の為、目立つ場所に植える。冬は黄変し地上部は枯れるが翌年新芽が多数出る。
千日小鈴 Alternanthera porrigens 南アメリカ原産 ヒユ科
○セールスポイント
細い茎を長く伸ばし、その先端に紫赤色の可愛い粒状の花をつけ、長く楽しめる。花束にカスミソウがあるように、寄せ植えにもそのような役割の花があつても良い。それが本種。秋の寄せ植えの展示会で使われている植物を調べてみたら本種がベスト3に入った。
○付き合い方
花は秋遅くまで咲き続けるが、寒さを嫌う為、屋外にあるものは早めに軒下か室内に入れると、長く楽しめる。冬、寒さで葉や茎が痛んでも春には新たな茎が出直す。高温を好み多湿に強い為、春になったら屋外に出す。夏に1~2度切り戻しをして背丈を調整する。
パーセノシッサス「シュガーバイン」 Parthenocissus sp 園芸種 ブドウ科
○セールスポイント
濃緑色で5枚の小葉から成る葉は径5cm程度と小さめで可愛い。ナツズタなどと同属であるが本種は常緑。蔓にはなるが樹勢が弱く、茂り過ぎる事もなく扱いやすい。その為、3号程度の小鉢でも楽しめる。樹液に甘みがあるのか?、シュガーバインの名が付く。
○付き合い方
冬の寒さをやや嫌う為、屋外での地植えは不向き。日陰にはよく耐える為、鉢植えにして直射光の当たらない、軒下や室内に置くのが良い。茎は細くて軟らかい為、腰高の鉢か吊り鉢に植え垂れ下げるか、小さなトレリスやアーチ絡ませる。
Posted by admin at nagara : 11:36
2005年9月18日
夏の花 2(ダンドク、サルスベリ、アンゲロニア、カシワバアジサイ)

Posted by admin at nagara : 20:49
2005年7月31日
ニーム、クリスマスブッシュ
長良園芸が今の季節に紹介する「チョット珍しい花」

ニーム Azadirachta jndica 熱帯アジア原産 マホガニー科
常緑高木、チーク材と同じ樹種。樹高30mにもなり、伐採されても再度芽を出す生命力に溢れた木。今、全世界の熱帯地方にひろまりつつある。この木は生理的な殺虫効果のあるリモノイドと言われる成分を多種、多様に含み、生き物達のバランスを崩す事なく、有害の生き物は閉め出す役割をし、21世紀の地球を守る木とも言われている。
クリスマスブッシュ Ceratopetalum gummiferum 豪州原産 クノニア科
常緑高木、目立たない白色の小花が初夏に咲き、後、萼が赤く美しくなる、不思議な木。豪州では11月~1月に咲く為、この名が付く。夏の暑さに強く、冬も屋外で越冬する。
Posted by admin at nagara : 20:46
2005年7月17日
ミズレンブ、カラミンサ、熱帯スイレン、スズランノキ

熱帯スイレン
Nymphaea hybrida 北米、エジプト他原産、園芸種 スイレン科
熱帯スイレンは多くの原種が基になり育種された園芸種の為、品種による変異が大きい。又、根が塊根状になる等、一般のスイレンとは大きく異なり、花は水面から抜きんでて咲く。夏中よく咲くが寒さには弱い。これも品種により性質は異なり、本種、は水の中に入れ、室内で凍らさなければ、越冬する。
カラミンサ
Calamintha nepeta 西ヨーロッパ原産、 多年草、 シソ科
ハッカの香りがしてハーブとしても人気であるが、背丈30cm以上になり、小さな白色花が多数、いつまでも咲くのは素晴らしい。高温多湿にも意外と強く、今、大量に入荷、店頭を賑わしている。
ミズレンブ
Syzugium aqueum インド他原産、常緑中木 フトモモ科
艶々の実が白から赤くなる、その変化が素晴らしい。果実は多汁で美味。ビタミンAが豊富。枝は四方に伸び広がる。寒さには弱く、冬は室内で管理。
スズランノキ
Oxydendrum arboreum アメリカ東南部原産、 落葉中木、 ツツジ科
今(7月)真っ白な提灯花が多数下向きに連なり、それが数本、茎先に付き、見事。紅葉が素晴らしいと言う事で入れたが花も美しい。今年の秋の紅葉も楽しみ。
Posted by admin at nagara : 20:44
2005年6月18日
カリブラコア
カリブラコア Calibrachoa hybrid Cultivar ナス科
1825年にメキシコの学者によりカリブラコア属が同定され、南米原産のCalibrachoa parviflora 等、数種の存在が明らかになった。その後、千葉大学の安藤教授らが新種を発見し、これらが交配されて園芸種が生み出された。
1990年、サントリーがミリオンベルシリーズを発表し、イスラエルのダンジガー社からも多くの優秀な品種が発売されるようになった。
性質は1年草扱いであるが2~3年は株が耐える性質がある。ペチュニアに比べ、耐暑性、耐寒性に優れ、、花は2cm程度の小輪で多花性。花色は黄色や橙色なども加わり、豊富な花色である。品種により匍匐性とやや立性がり、その特徴を理解しながら植え込む事が大切である。繁殖は挿し木で天芽挿しが良い。

サフィニアはペチュニアの名前を付けずに販売されて以来、花手鞠、タピアン、等、植物名は伏せて販売されるようになった。それらにはパテントが付けられ独占的に販売された。その勢いでサントリーが「ミリオンベル」、サカタが「リリカシャワー」の名で売り出した小型のペチュニア(ペチュニアだと思っていた)が売り出され、これにもパテントが付き、勝手に増殖できず、この2種に限られていた。ところが1昨年あたりから「カリブラコ」なる名で前者によく似た花が発売され、価格帯も安くなり、今年はサフィニアを模したペチュニアのブランド苗に勝る勢いで売れている。それは丁度、パンジーとビオラの関係ににている。
そこで今、突如として世に出て「カリブラコア」とは一体何者かと言う事である。千葉大学の安藤教授らが既に、長年研究をされているが奥が深すぎて理解できない。しかし、はっきりとペチュニアとは染色体数も異なる別の属である事には間違いがない。
利益最優先の経済社会ではるが、ミリンベルが何なのか、リリカシャワーが何なのか、園芸業界のリーダーはそれを売り出す時にチャント、説明してあれば今このような問題にはならない。
これからの時代、原産地も分からない、学名も分からないような植物が出回るようでは日本の家庭園芸はますます、低迷するばかりである。
Posted by admin at nagara : 20:43
2005年1月 8日
穂咲シモツケ、黄花ホウチャクソウ、ホソマリエンゼ

Posted by admin at nagara : 16:33
チューリップポピー、ボロニア「ピナータ」、寒ボタン)

Posted by admin at nagara : 16:32
2004年11月 6日
コワーイ
コワーイ Sophora microphylla ニュージーランド原産 マメ科

春、5月頃、木を覆うように、黄色い筒状の花が多数房状に付き下垂して咲くさまは見事。樹高7~8mで横にもひろがる。半落葉中木。野鳥が好んでこの花の密を吸いにくる。葉も細かい複葉で美しい。鉢植えにも良い。日当たりと乾燥を好み、冬の最低温度は0℃としたい。
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コプカプカ
コプカプカ Myosotidium hortensia ニュージーランド原産 ムラサキ科

常緑で艶のある丸い大きな葉がユニーク。花は紫色の5弁花で、それが多数集まって大きなアジサイ状花を形成し豪華。花は初夏に咲く。日陰で湿り気を好み、冬の最低温度は0℃。宿根草
Posted by admin at nagara : 15:30