08年9月岐阜北法人会誌 篝火の表紙 大賀ハス

大賀蓮(オオガハス)
Nelumbo nucifera スイレン科
新幹線の羽島駅に向けて車を走らせていると、岐阜市周辺ではあまり見られない蓮田が目に付くようになる。羽島市ではその蓮を主役にした祭りが行われている。「大賀蓮祭り」である。大賀蓮とは昭和26年千葉県検見川で発見された太古の蓮の事。2000年の眠りから覚め咲く花は魅力的でロマンに満ちている。
蓮と人との関わりは古く、万葉の時代にさかのぼる。その時代には大きな葉の様子やそれを生活に使った事などが歌に詠まれている。後に仏教が広まり、西方浄土に極楽があり、そこは蓮の花が咲いている楽園との言い伝えから、寺の境内に池が掘られ蓮が植えられるようになった。また江戸時代後期になると蓮を観賞用の花として庭の池や瓶に植えて楽しまれるようになった。そして、より美しい花を求めて育種も盛んに行われ、多くの園芸品種が作り出された。今日では同じ仲間の「睡蓮」にお株が奪われてしまった感もあるが、小さな容器でも楽しめる「茶碗蓮」など多くの観賞用の蓮が受け継がれている。
蓮は丸くて大きい蕾から、花が開く時に音がするとの言い伝えがある。それを書いている文学者達も多い。かの石川啄木も
「静けき朝に音立てて白き蓮の花咲きぬ」
と歌っている。しかし反論も多い。実際に上野の不忍池に録音機を置いて調べた人がいた。その結果、録音されていた音は池の鯉が水面に出て口を開く時に出す音のようであったとの事。
(有)長良園芸 安藤正彦
Posted by nagara at nagara : 19:42